第2章 「禁忌区画へ潜入!動く断頭台と囚人オークション」
タクミ一行は、監獄島の最深部――
《禁忌区画》へ潜入しようとしていた。
しかしその前に立ちふさがるのは、
刑務所所長・ガルドロスと副所長・バイオオセンによる
“監獄島ルール説明会(ほぼ脅し)”
■監獄島ルール説明会
巨大な処刑塔の下、囚人たちが暴れ狂う中で始まった。
ガルドロス所長(身長3m、声はバリトン)
「まず最初に言っておく。
うちの刑務所は、軽い気持ちで歩くと死ぬ。以上!」
タクミ
「以上じゃねえよ!?」
副所長バイオオセン(粘液系の魔族。語尾がヌチャ)
「ルールはカンタンヌチャ〜。今日の特別ルールは3つヌチャ」
ルール1
“10m以上歩くと地雷”
所長ガルドロス
「歩いたら爆発するけど気にするな!」
タクミ
「いや気にしろ!!利用客は全員死ぬわ!」
ヴァン(目を輝かせて)
「……爆発…衝撃…血飛沫…ッ!
くっ……ロマンの濃度が高いッ!!」
カーミラ(無言でヴァンの頭を小突く)
「黙れ」
ルール2
“囚人の影に触れると爆発”
タクミ
「なんで影まで武器化してんだよ!?魔界の刑務所どうなってんの!?」
副所長バイオオセン
「影は囚人の副人格ヌチャ〜。とてもキレやすいヌチャ〜」
ヴァン(呼吸が荒い)
「影が…意思を持ち、刺激されると大爆発……
最高だ……この島、最高すぎる……!!」
タクミ
「お前が一番危ないわ」
ルール3
“夜は牢獄が歩き回る”
所長ガルドロス
「夜になると牢屋が獲物を探し始める。
捕まったら“強制収監”だ。安心しろ、生きて返す気はない!」
タクミ
「牢屋が動く=歩く処刑!? ぜんぶおかしい!!」
リーナ
「タクミ…この島、観光に向いてないよ……!」
タクミ
「知ってるよ!!」
ついに禁忌区画へ突入!
ルール説明が“説明にならないまま”終了。
ガルドロス
「じゃ、行きたいなら勝手に死ね!」
タクミ
「案内しろよーー!!」
タクミたちは死を覚悟しつつ《禁忌区画》へ。
その途中
空から巨大な影が迫る。
ギロチンが飛んでいる。
タクミ
「なんでギロチンが飛んで来るんだよ!?自律型なの!?」
リーナ
「“逃げる囚人を自動処刑する魔導兵器”って説明書に書いてある!」
タクミ
「説明書読むなよ怖い!!」
カーミラ(軽く蹴って撃墜)
「……うるさい(ギロチン粉砕)」
ギロチンは爆炎を上げて落下した。
ヴァン
「美しい破壊……。僕の影が歓喜している……!」
囚人オークション開幕
タクミたちは巨大な地下アリーナに到着。
そこでは
「囚人オークション」が開催されていた。
司会(謎の仮面魔族)
「さああああ!!次の囚人は超レア!!
“勇者アレックスの情報”だぁぁ!!」
タクミ
「情報売るの!? 本体じゃなくて!??」
司会
「本体は最深部《禁忌区画L7》!
処刑予定まであと3ヶ月! 急げ!急げぇぇ!!」
タクミ
「やばいやばいやばい!!早く助けないと!!」
囚人オークションの混乱の中、タクミは突然叫ぶ。
タクミ
「こうなったら……俺がこの島を強化して
“観光客が来ても死なない刑務所”をつくる!!」
アリーナ全員
「………………(沈黙)」
ガルドロス
「……あのさ」
バイオオセン
「タクミくん…ヌチャ……それ……」
囚人たち
「俺らは…もっと死ぬの…?」
タクミ
「違う!そうじゃない!!
なんにも分かってねぇーー!!」
全員が恐怖で青ざめる。
カーミラ(ぼそり)
「タクミ……発言、殺意高い」
ヴァン
「大規模破壊の香りがする……最高……」
リーナ
「誰か正常な人来てぇぇぇ!!」
タクミ
「アレックス……絶対助けるからな……!
待ってろよ!!」
地下の奥から、誰かの鎖が鳴る音。
???
「……タクミ……来るな……この島は……“投資家達を殺す島”だ」
タクミ
「ええぇぇぇぇぇ!? 知らんかったァァ!!」




