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12/12全話完結【ランキング32位達成】累計3万3千PV『異世界不動産投資講座~脱・社畜28歳、レバレッジで人生を変える~』  作者: 虫松
第二十部 破滅の森で地獄の開拓編

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第6章 「破滅の森の暴走 ― ランプーン封印作戦」

破滅の森の中心、“滅びの樹”が黒い瘴気を噴き上げ、

空全体がまるで巨大な闇の口のように開きはじめた。


魔人ランプーンの嘲笑が森じゅうに反響する。


ランプーン

「さあ地獄の開幕だ。

 この森の魔獣どもをすべて S+ランク に進化させてやる…!」


直後、森の獣たちが一斉に悲鳴を上げ、

筋肉が膨張し、牙が伸び、目が血のように赤く光る。


タクミは震える。

「ちょ…待って。あんなの観光ルートどころか、災害指定だろ…!」


ミラは冷静にタブレットを撫で、さらりと告げた。


ミラ

「タクミさん。保険料、

 たった今、“国家予算レベル” に更新されました」


タクミ

「いやもう保険って概念じゃねえよそれ!!」


破壊の森+S魔獣軍団、突撃!

木々をなぎ倒し、巨獣が咆哮しながら迫る。


その瞬間、カーミラが一歩前に出た。

目が紅く発光し、無表情のまま拳を鳴らす。


カーミラ

「殲滅する。」


ヴァンが両手を広げ、血の炎を噴き上げた。

燃え盛る炎が彼の影を巨大化させ、森一帯が赤黒く染まる。


ヴァン(中二病MAX)

「戦いの刻…降臨。

 我が宿命、ここに極まれり!


 死神の断罪(デスブリンガー・クラッシュ)!!」


地面の影が波のように広がり、

S+魔獣の足元を絡め取った!


カーミラがそこへ突っ込む。


カーミラの必殺技

「鋼鉄の旋風連撃(アイアン・スパイラル・ストライク)!」


カーミラの身体が回転し、

拳・肘・膝・蹴りが高速の連撃となって嵐を巻き起こす。


巨獣の装甲のような皮膚が粉砕され、

いくつもの閃光と爆風が森を切り裂く。


ヴァン

「さあ…もっと喰らえ!我が影胎よ、

 喰らえ!喰らえ!喰らい尽くせぇぇぇぇッ!!!」


影の牙が巨大魔獣をバリバリと飲み込む。


タクミ(ビビりながら)

「おまえら二人とも怖すぎるんだよ!! ……でも助かるぅ!!」


滅びの樹の上空に、砂の塊が渦を巻いて人型を形成する。


魔人ランプーン

「無駄だ。

 この森がある限り、貴様らの投資は永遠に朽ちる!」


砂嵐が広がり、魔法を乱す。


ミラがタブレットで乱気流を分析しながらつぶやく。


ミラ

「タクミさん、ランプーンの砂魔力…滅びの樹の根っこに吸わせれば逆転できます」


タクミ

「根っこ!?そんな都合よく——」


地面が震え、黒い根がゴゴゴと伸びてくる。


根「(バリバリッ!)」

※意思があるかのように動く


タクミ

「え、動くの!?じゃあ行けそうじゃん!行くわ!!」


■魔界製巨大魔法装置

《悪魔呪反転炉(デビル=リバース・リアクター)》通称:“逆転装置”


魔法を吸収・分解し、逆に森を安定化させるエネルギーへ変換する、禁断の魔界建設兵器。


■基本スペック

◆用途

・魔法災害地域の「負の魔力」を吸収し、都市インフラとして利用可能なエネルギーに転換する。

・特に砂系・瘴気系・腐敗系魔力に強い。


◆サイズ

・高さ:18メートル

・直径:12メートル

・重量:87トン

・設置には魔界基準の建築確認が必要(人間界では100%通らない)


◆必要素材

魔界鋼鉄デモンスチール

・虚無石(ランプーンの魔力を吸うレア鉱石)

・滅びの樹の根(※これがコア部品)

・魔王国産・冷却スライム樹脂(爆熱防止用)


◆稼働方式

● 負魔力吸収モード

ランプーンの魔法を吸い込み、炉内部で反転処理。

● 森安定化モード

処理後のエネルギーを周囲の地脈へ還元。

地形の暴走・瘴気の噴出を止める。

● 超過負荷モード(危険)

吸収上限を超えると周辺1kmが停電し、たまに爆発。

カーミラが「……危険すぎる」と眉をひそめるレベル。


■性能(数値)

最大吸収魔力:S級魔法 3発分

砂魔法吸収効率:95%

瘴気・腐敗魔力吸収効率:72%

エネルギー反転速度:0.8秒

最大連続稼働時間:30分(過熱する)


■価格

■販売価格(税込)

4億6,800万魔界コイン(=人間界換算 約50億円)



「お金があれば、世の中の9割のものは買える」


タクミが魔界製の巨大魔法装置に飛び乗り、

滅びの樹の根っこを接続する。


タクミ

「砂魔法吸収モード……起動!!」


装置が光り、

ランプーンの砂魔力がズズズッと吸われていく。


装置

《吸収開始》

(ズオォォォォォッ!!)


砂魔法が装置の中へねじ込まれ、

内部で反転し、地脈へ白光となって逆流していく――。


ヴァン

「すげぇ…影が震えている…ッ!」


カーミラ

「これで、終わりよランプーン」


ランプーン

「や、やめろォォォ!!」


砂の身体が崩れ、形を保てなくなる。


カーミラ&ヴァン

「影纏う血夜十字陣ブラッディ・クロス・オブ・シャドウ


ヴァンが影を十字に広げ、血炎が中心へ収束。


カーミラはその中心へ拳を合わせる。


二人

「撃滅ッッ!!」


十字の爆光がランプーンの身体を貫き、

砂の魔人は断末魔を上げながら爆散した。


静まる

瘴気が消え、滅びの樹は黒い光を収める。


タクミ

「……倒した、のか?」


ミラが微笑む。


ミラ

「ええ。タクミさんの“逆転装置”が決め手でしたよ」


ヴァンは影を引っ込め、胸を張る。


ヴァン

「ふ…勝利の味は、血のように甘美だ」


カーミラは無言でヴァンの頭を叩く。


カーミラ

「調子に乗るな」


ヴァン

「いってぇ!!血より痛ぇ!!」


タクミ

「よし!これで“危険体験型サファリツアー”が作れるぞ!」


破滅の森はついに、

狂気の観光地へと生まれ変わる準備を始めるのだった。



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