第5章 「滅びの樹の逆利用 ― 黒字化のシナリオ」
破滅の森
滅びの樹を中心に、腐敗した魔力が渦を巻く禁忌領域。
タクミたちは、仮設の作戦テント(半分崩れている)で最終会議を開いていた。
外では、魔獣の遠吠え。
中では、図面の上に黒い腐食がポタリポタリ。
タクミ
「……はい、えーと。では発表します。
俺が考えた、破滅の森を救う…いや、逆にお金を生む新コンセプト!」
ミラ
「もう嫌な予感しかしないですが。頼むから普通の案であれ…」
タクミが紙をクルッとめくる。
★【新企画】
《命の保証はしませんツアー》
テントの中が一瞬静止する。
次の瞬間
カーミラ
「頭おかしい!??」
リーナ(妖精)
「エッ!イイジャン!スリル満点ダヨ!!
ア、デモ私何回モ食ベラレタカラ怖クナイケド」
ヴァン
「ククク…死人の影……大量発生の予兆……(うっとり)」
タクミ
「違う違う違う!!死人は出さねぇよ!?
でも“死にかけ体験”の刺激を売るの!
滅びの樹の瘴気 → “アトラクション化”。
森の崩壊エリア → “命懸けコース”。
そして――」
テントの外で爆音。
魔獣ガルルルルルッ!!!
カーミラが片手で払いのけながら入ってくる。
魔獣の首を軽く持ったまま。
カーミラ
「……話は終わったか?(無表情で投げ捨てる)」
ドゴォン!!
タクミ
「まだ途中です!!!」
★タクミの狂気プラン(抜粋)
● 滅びの樹の腐食ガス → “天然ミスト迷路”に転用
● 崩壊し続ける地形 → “常にマップが変わる最高級アドベンチャー”
● 魔獣ゾーン → “お触り禁止。触られたら死ぬ”
● 毎日30%の確率でコース封鎖 → “ギャンブル的魅力アップ”
ミラ
「でも観光客は“命ギリギリ”が好きでしょ?」
カーミラ
「そんな観光客いるかぁぁ!!!」
そこへリーナが、大きな計算書を持って飛んでくる。
★リーナの経済効果シミュレーション
「年間来訪者10万人、死亡率0%(予定)
※恐怖で気絶率 92%
→ 経済効果は 王宮リゾートの3倍 になります!」
タクミ
「……3倍?」
リーナ
「3倍です!あと、運が良ければ4倍!」
タクミとリーナがハイタッチ。
そのとき森全体が震えた。
木々が裂け、地面の下から砂嵐が噴き出す。
ランプーンの声(森中に響く)
『愚か者ども。
その腐り果てた樹を観光に使うだと?
貴様らの投資で朽ち果てろ』
砂の魔力が渦巻き、巨大な幻獣が姿を現す。
タクミ
「終わらせねぇよ。“金に換える”だけだ!!」
ヴァン(中二病MAX)
「……闇の胎動が僕を呼ぶ。
砂影よ、僕の糧となれェェッ!!」
カーミラは無言で幻獣を殴る。
ドゴォン!!
森に戦闘音が響く中、
タクミの“狂気の観光計画”はついに始動した!




