第6章 「魔界労働組合結成!? 幽霊・悪魔・ゴブリンの団体交渉」
100階ダンジョン改修工事の現場事務所。
ミラが決算書を叩きつける。
ミラ「赤字の黒魔術が完成しました……。」
・補修費は天文学的、
・労災保険は銀河レベル、
・素材費は魔王軍の年予算超え。
リーナは机に突っ伏して叫ぶ。
「限界……モハヤ数字ヲ見ルト吐キ気シカシナイ……シヌ!」
タクミ
「バランスシートで死ぬ妖精初めて見たよ!?」
そこへ、カーミラが淡々と。
「……ゴミ物件」
タクミ
「毎話言うのやめろ!? 心が折れる!」
ダンジョン全域で、職員・モンスター・幽霊・悪魔の不満が爆発。
突然、玄関ホールに労働組合旗が掲げられる。
【魔界統一労働組合(通称:マ労組)】
幽霊、悪魔、ゴブリン、ミニデーモン、さらにはゴキ魔族まで参加。
幽霊代表
「成仏休暇の導入」
「死者への慰霊金の支給(死んでるのに?)」
ゴブリン代表
「洞窟の床補強」
「“毎日崩落クジ”の廃止」
悪魔職員代表
「魔王様に会いたい。生で拝みたい。」
→ 仕事の話じゃない
幽霊たちは顔だけ出して叫ぶ。
幽霊「我々は労働基準法すら超越した概念! 搾取はやめろ!」
タクミ「幽霊のストライキってどうするの!?」
ミラ「労災申請が……死者から毎日200件……」
タクミ「死ぬ前提の労災はやめて!」
労働団体組合交渉:カオスの極み
巨大な交渉場。全員が騒いでいる。
ヴァン、突然立つ
「静まれ……闇の獣たちよ……」と中二病演説を始め、
誰にも聞かれていない。
悪魔職員
「え、あの人なに?」
ゴブリン
「関わらない方がいいやつだ」
タクミ
「ヴァンの社会的ダメージが来るからやめて!」
組合が一番怒っているのはここ。
800階〜500階
スライムが繁殖しすぎて、床・壁・職員が溶ける。
スライム階職員の叫び
職員「昨日、同僚が出勤5秒で溶けました!」
職員「制服代の負担が大きいんです!」
職員「なんで俺たちにゴム短パンなんですか!?」
スライム(プルプルしながら)
スライム「悪意はないよ? お腹がすいてるだけ……」
タクミ「かわいい声して罪悪感ゼロ!?」
ミラ「スライム対策に“耐酸コンクリート”を導入するしか……」
→ 費用:魔王軍の国家予算の3倍
リーナ「赤字スギテ魔界ガ滅ブワ!!」
財務崩壊:全体地獄
ミラが震える。
「補修費……労災……スライム対策……全部合わせると……
ダンジョンは3日で破産します。」
タクミ「そんな軽い感じで発表すなーーー!!」
カーミラは腕組みして、淡々と。
カーミラ「……ゴミつまり、捨てるべき。」
タクミ「言わないで」
ヴァン「闇が……深い……(倒れる)」
リーナ「経理ノ闇モ深イ……(倒れる)」
タクミ「みんな折れるな!まだ始まってもないんだよ!!」
労働組合、まさかの“全階層スト”
幽霊も、悪魔も、ゴブリンも、みんなストライキ宣言!
スト理由:
・幽霊「鎮魂金を寄越せ」
・悪魔「魔王様のサイン会が欲しい」
・ゴブリン「毎日崩落で寿命が縮む!いや縮まんけど!」
・ミニデーモン「なんとなく参加してみた」
1000階ダンジョン、完全停止。
タクミ「ええええええええええ!?」
ミラ「もう……無理……仕事できません……」
リーナ「税金泥棒ッテコト……?」
ヴァン「俺の闇がストを止める……っ!」
と言いながら机に頭をぶつける。
カーミラ「……終わり。」
魔王から緊急通話
ドゴォォォォン!!
魔王・ラスボッスデスの巨大ホログラムが出現。
魔王「タクミよ……ストを止めろ。
このままでは魔界の経済が死ぬ。」
タクミ「そりゃ死ぬよ!? 1000階全部ストなんだから!」
魔王「ついでに……
1000階のウラボッスデスが“現場監督タクミをよこせ”と怒っておる。」
タクミ「なんで現場監督タクミ指定!? 嫌な予感しかしない!!」




