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12/12全話完結【ランキング32位達成】累計3万3千PV『異世界不動産投資講座~脱・社畜28歳、レバレッジで人生を変える~』  作者: 虫松
第十八部 魔界の1000階ダンジョン老朽化物件編

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第3章 「 ダンジョン管理局との交渉と職人チーム招集」

タクミたちは、魔界1000階ダンジョンの補修・再開発のため、魔界管理局へと足を踏み入れた。

巨大な石造りの建物の中は、書類が天井まで積まれ、埃と魔力の臭いが充満している。

担当官は、肩にゴミ袋を乗せ、片手で扇子を扇ぎながら、ふわっと浮いていた。


担当官

「ハァ~イ★ 魔王様バンザ~イ♪ 今日はナニをお求めカナー? え、ダンジョン再開発? フーン……書類はこの山の中のどれかだヨ★」


机の上には山積みの書類、紙くず、謎の骨、そして半分燃えかけの契約書。タクミがその山を見て絶句。


タクミ

「これ、全部処理するのに何年かかるんですか……?」


担当官は得意げに、紙を一枚つまんでヒラヒラさせる。


担当官

「数百年カナー? あ、魔王様、もっとお急ぎ? じゃあ……まあ、その辺適当にどうぞ★」


ヴァンが剣を振り回して

「俺の血の剣で書類を斬り裂くか!」

と言いかけて、書類の山に突っ込んで身動き不能に。


カーミラは冷静に、一言。

「愚民……」


ミラは書類を解析してデータ化。

「この官僚の評価制度は、再開発の成功とリンクしていません。普通にやっても、あなたの利益は跳ねません」


タクミはニヤリと笑う。

「そうです。あなたが審査を早く通せば通すほど、このダンジョンは稼ぎます。つまり……あなたの評価も跳ね上がるんです」


担当官は一瞬キラリと目を光らせる。

「ホントカナー? 利益が俺に入るのカナー?」


リーナが小さく飛びながら、金色の羽を光らせて囁く。


「裏デ賄賂モアリダヨ★ ゴールド、プラチナ、魔法石……」


タクミがすかさず腕を伸ばして止める。

「やめろリーナ!合法的に儲けるのが我々のスタイルだ!」


リーナは舌を出して「チッ」と言う。

「仕方ナイナ~。デモ後デ私ノ金儲ケアイデアハ絶対採用サセルカラ!」


官僚は考え込む。

担当官

「フム……利益が俺に跳ね上がるなら、やってみるカナー……★」


タクミは小さくガッツポーズ。

「よし、これで魔界官僚も味方についた。あとは補修チームと現場作業を進めるだけだ!」


ヴァンは机の上の紙くずに剣を突き刺して

「中二病的快感……官僚も俺の前では屈するか!」

と叫ぶが、書類の山の下敷きになって悶絶。


カーミラは冷たく一言。

「……無限補修」


リーナは小さく飛び回りながら金の計算。

「ウフフ、儲ケルチャンスハ無限大……★」


こうして、タクミたちは魔界官僚の怠慢と無秩序を逆手に取り、ダンジョン再建への一歩を踏み出した。



タクミたちは、魔界1000階ダンジョンの補修を本格的に進めるため、伝説の魔界職人チームを招集することにした。


入口のラストシティーには、魔界名物の派手な看板が立ち並ぶ。

「魔界補修師ギルド」そこに、個性的すぎる職人たちが次々集まった。


召集された職人たちの一部


骨職人バンブル

「骨も資材も無駄にはしないぜぇ!」

実際には、ダンジョンの壁に散乱する人骨を拾って積み上げる。

ヴァンが怖がって剣を抜くが、骨を触った瞬間「うわああ!」と叫ぶ。


溶岩鍛冶師フラム

「マグマ温度はちょうどいいな!」

炎の中で作業するのが日常だが、服は完全に燃えかけ。カーミラが一言。

「無事か?」


幽霊階整備士スピリト

「幽霊? こいつら掃除すれば仲良くなるさ★」

だが幽霊は職人をからかい、箒を奪って天井を掃除させる。


地割れ埋め師クラッシャー

「穴は俺に任せろ!」

ハンマー片手に地割れを埋めるが、打つたびに新しい亀裂が出現する。


ゴブリン配管工ギズモ

「水道管? 知らない水は勝手に流すぜ★」

配管を直すたびにマグマ噴出口が逆流してカオス。


タクミ

「まずは1階から補修を始める。耐震性、観光安全性、魔族職員の労働環境……全部改善だ!」


ミラ

「現状、築3000年で耐震ゼロ、腐食率90%……優先順位は明確です」


リーナ

「儲カル要素ハ全部取リ込コム 温泉、溶岩バス、幽霊階ツアーモ追加!ウフフフ!」


ヴァン

「俺がこの血の剣で壊れた柱を守る……!」

しかし槌と剣の扱いがごっちゃになり、柱と自分が倒れるギャグ展開。


カーミラ

「……人手不足」


職人たちが動き出すと、ダンジョンはまさに混沌の現場。


バンブルが骨を組み上げて壁を補強

フラムがマグマを熱源に鉄骨を溶接

スピリトが幽霊を追い払い、掃除

クラッシャーが地割れを埋めるたびに亀裂が新設

ギズモは水道とマグマの配管をごちゃまぜに


観察するタクミは汗だく。

「これは……正直、観光客呼べるレベルまで持つか怪しい……」


リーナ

「心配ゴ無用! ボロデモアイデアで稼グヨ」


カーミラは柱に乗り、一言。

「……戦場」


ヴァン

「中二病的補修戦線、開始!」

と叫んでマグマのそばでジャンプ、全員が慌てて避難する。


こうして、魔界1000階ダンジョンの最凶職人チームが集結。


老朽化と崩落だらけのダンジョンを前に、タクミたちは「生き残りながら利益を出す」計画を開始したのであった。

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