第4章 「竜族会議 ― 条件をまとめろ!」
竜王半島、巨大火口の周囲に集まる竜族長老たち。
マスタードラゴンを筆頭に、古代竜、火山竜、海竜、風竜、そして地下湖を守る洞窟竜などが一堂に会す。タクミチームは緊張しつつも調査データを広げる。
ミラ
「火山活動、地割れ、温泉湧出量、観光資源の座標……これをもとに提案をまとめます」
タクミ
「よし、竜族の安全と観光資源を両立させる案だ」
ヴァン(中二病全開で翼を広げながら)
「我が魂をもってしても、この荒ぶる竜たちの意志は制御不能……だが、美しい……!」
リーナ
「タクミ、竜たちの好みを聞いて、みんなが楽しいリゾート作るリ!」
カーミラ(無言で一言)
「……気が狂いそう」
竜族会議、議論の嵐
マスタードラゴン(首を大きく振る)
「火山口の近くに建てるなど無理だ! 俺たちの火は危険だ!」
火山竜(火のブレスをあちこちに吹きつつ)
「だが、噴火を演出に活かすなら面白いじゃないか!」
海竜(尻尾で議場を波立たせながら)
「海沿いの景観を邪魔するな! オーシャンビューを遮る樹は絶対に切らせぬ!」
地下湖竜(地面をドスンドスンと踏み鳴らす)
「咆哮による損害保証必須。我らの権利を守れ!」
風竜(空中で旋回しながら)
「スカイホテルを作るなら空中飛行ルールを厳守だ!」
マスタードラゴン(目を光らせて)
「すべての条件を人間が理解できると思うな!」
タクミチームの対応
タクミ(深呼吸して)
「皆さん、それぞれの要求は理解しました。
安全策を徹底しつつ、観光資源として最大化する案を提示します」
ミラ(タブレットで計算)
「リスク分析完了。火山噴火を逆手に取ったアトラクション配置と、
損害保証のフレームを組み込んであります」
リーナ(小声で)
「ヨーク 考エヨー オ金ハ ダイジナリー…イヤ、竜サン喜ブナリ!」
ヴァン(炎を纏いながら)
「この荒ぶる大地に、我らの計画が火と闇の芸術となる…!」
カーミラ(静かに一言)
「……地獄だ」
会議の混乱
長老竜たちは互いに譲らず議論は白熱。
溶岩がプシューと噴き出すたび、議場は煙に包まれる。
マスタードラゴン
「我が竜族が納得しなければ、このリゾート案は不可能だ!」
火山竜
「だが、この案なら観光資源を最大化できる!」
海竜
「オーシャンビューを守れ!」
地下湖竜
「我々の損害補償はどうなる!」
タクミ(汗をかきつつ)
「皆さん……落ち着いてください……!」
ミラ(冷静に)
「データに基づいた折衷案を提示します。皆さんの要求はすべて取り入れます」
リーナ
「竜さん、タクミの言うこと聞くリ!」
ヴァン
「我が中二病魂よ……竜たちを説得する力となれ!」
カーミラ(無言で一言)
「……耐えろ」
タクミ
「これで竜族会議をまとめます!
皆さんの理想と安全、そして観光資源を両立させるリゾート計画です!」
マスタードラゴン(巨大な目がギラリと光る)
「……よかろう。だが、失敗すれば――」
タクミ
「失敗すれば?」
マスタードラゴン
「貴様らを観光資源として展示する」
タクミ
「ひぃぃぃっ!!」
リーナ
「タクミ、落チ着クナリヨ!」
ヴァン
「うおお……俺たちの挑戦が始まる!」
カーミラ(静かに一言)
「……楽しみだ」
こうしてタクミチームは、竜族会議での厳しい条件をまとめ、世界初の“竜族公認リゾート開発”への挑戦を続けることになる。




