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12/12全話完結【ランキング32位達成】累計3万3千PV『異世界不動産投資講座~脱・社畜28歳、レバレッジで人生を変える~』  作者: 虫松
第十七部 竜王半島の開発編

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第2章 「竜族の地主たち ― 契約の壁」

竜王半島の荒れ果てた大地を進むタクミたち。不規則に裂けた地面、吹き上がる火山の煙、赤く輝く溶岩の川。景色は絶景だが、まさに地上最凶の不動産投資フィールドだった。


タクミがマップを広げる。

「まずは地主たちに面会だ。契約なくして、リゾート開発は始められない」


カーミラはじっと竜たちを観察し、一言。

「……危険」


ヴァンは空を見上げ、両手を広げて叫ぶ。

「我が中二病パワーよ! この炎と闇に打ち勝つ勇者の魂を見せてやる!」


リーナはキラキラ光る竜の鱗を拾い上げ、目を輝かせた。

「タクミ! この鱗…売ったら絶対金になるよ!」


ミラはタブレットを取り出して解析。

「土地の条件を整理します。火山口近くは飼料提供必須、オーシャンビューを妨げる樹は切らせない、咆哮による損害保証も必要です」


タクミはため息をつく。

「なるほど、契約の壁は厚いな…」


やがて半島各地の竜族が姿を現す。巨大な鱗の盾に、牙を覗かせ、羽を広げた姿は圧倒的威圧感。


一体目の竜族が低く唸る。

「火山口の近くに建てるなら、毎日我々の飼料を提供せよ」


二体目が翼を広げて怒鳴る。

「オーシャンビューを邪魔する樹は絶対に切らせぬ!」


三体目が咆哮すると地面が小さく震えた。

「咆哮による損害は保証せよ! でなければ開発は認めぬ!」


ヴァンは胸を張って叫ぶ。

「ほほう…ならば我が闇の契約書で貴様らの魂を封じてやる!」

リーナは横で舌を出す。

「やめろ!金にならない話はやめろ!」


タクミは苦笑いを浮かべ、落ち着いた声で言う。

「みんな、まずは冷静にデータ分析しよう。理屈と誠意で交渉するんだ」


カーミラは一言。

「……信用」


ミラはタブレットを叩きながら、竜族の要求を整理する。

「ここで妥協案を出せば、契約成立の可能性があります。私たちは竜の望むリゾートを具体化する戦略を立てましょう」


リーナは小さな手で竜の鱗を掲げる。

「竜さん、リゾートつくるよ! 一緒に金も稼ごう!」


こうして、タクミ不動産投資チームは新たな“未開の地”

竜王聖域ドラゴン・アーク

へと踏み込むのであった。


景色は神級、温泉も金鉱もある。

しかし


竜族が暴れすぎて大地はいつも更地

火山帯と地割れは毎日更新

不動産評価額が朝と夕方で違う

竜族の地主は契約にうるさすぎる


まさに地上最凶の投資エリアである。

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