表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/12全話完結【ランキング32位達成】累計3万3千PV『異世界不動産投資講座~脱・社畜28歳、レバレッジで人生を変える~』  作者: 虫松
第十六部 リゾートホテル戦争編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

151/238

第3章 「妖精王の逆襲と応援」

海風を切り裂くように、

ドォン――!!!


戦車砲が空へ向けて威嚇射撃を放った。

轟音は空気を震わせ、花畑の妖精たちの耳をつんざき、森の小動物たちが一斉に木陰へ逃げ込んだ。


「ひぃっ……!」「あれ、なんだよぉ……!」


妖精たちは光を震わせながら、砂浜に押し寄せる鉄の軍勢を見つめる。

海岸線にはオレルアン兵士たちが整然と並び、黒い防弾装甲の上で銃を構えている。

その背後では戦車が三両、ゴゴゴゴと地面を振動させながら前進し、

油と鉄の匂い、エンジンの唸りが妖精島の澄んだ空気を蹂躙するように広がっていった。


「マテ、マテーー!! ココ、妖精ノ島ァ!! 入ッテ、ダメヨォ!!」


妖精王がカタコトの日本語で叫び、

その杖から柔らかな光が溢れ出す。


光の波が兵士たちに向かって広がった。


しかし


「第一小隊、盾構え! 妖精型生物を下がらせろ!」


オレルアン兵士たちが瞬時に防御姿勢を取る。

戦車が砲塔をわずかに傾け、その巨体が妖精王を睨みつけた。


パァン!!


至近距離で炸裂したスタングレネードの閃光。

妖精王の光が一気にかき消され、王は空中でぐらりと傾き、慌てて羽ばたいて体勢を立て直す。


「ウワァァァん!! 眩しイ!! キライ、兵器!!」


「妖精王さま!!」


リーナが泣きながら飛び寄るが、その直後


妖精たちが必死に反撃する。

光の矢、花粉の嵐、つむじ風、小枝や花びらが魔力を帯びて舞う。


「島ヲ荒ラスナ! 帰レッ!!」

「妖精群島、妖精ノ物!!」

「人間のドデカイ鉄クズ、イラナイ!!」


しかし、どれも兵士たちには通じなかった。

重装甲に弾かれ、光は散り、花粉の嵐は大型ファン付きヘルメットに吸い込まれ、

つむじ風は戦車のエンジンの熱気にかき消された。


オレルアン兵士が拡声器で叫ぶ。


「島の管理権はロシアンホールディングスCEO、プーチン・オレルアンに帰属する! 妖精型住人はただちに退避せよ!」


「ダレガ決メタァ!? ワシ聞イテナイヨ!!」

また妖精王が泣き叫ぶ。


兵士たちは迷いもなく前進し、

シールドで妖精たちを押しのけ、

ネット銃で捕まえ、

バタバタと袋小路へ追い詰めていく。


リーナも怯えながら言った。


「こわい……タクミ、どうにかして……! 妖精たち、もう限界なの……!」


茂みからタクミ、ヴァン、カーミラ、ミラが姿を現し、

地面の揺れ、炸裂音、妖精たちの悲鳴を目の当たりにする。


タクミは歯を食いしばった。


「くそ……これが資本力と軍事力の暴力……!」

「やりすぎだろ、プーチン……!」


ヴァンが低く唸る。

「中二病でもこれは怒る……完全に侵略じゃねぇか……!」


カーミラは静かに拳を握った。

「妖精たちを泣かせた者は許さない……」


ミラも震えながら言う。

「タクミさん、交渉しかありません……正面から戦っても勝てません……!」


タクミは深呼吸し、前へ踏み出した。


戦車の影の下、黒いコートを風になびかせながら、

プーチン・オレルアンがタクミの前へ歩み出る。


「やぁ、タクミくん。久しいな。」

その声は重く、冷たく、そして満足げだった。


「ここは妖精の島だ! あんたが勝手に踏み荒らしていい場所じゃない!」


タクミは震える拳を握りしめて叫ぶ。


プーチンは口元だけで笑った。


「君こそ知らねばならない。土地とは、力が持つ者のものだ。

資金、兵力、技術――どれも私が上だ。

つまり、妖精島は私のものになる。」


妖精たちが一斉に「帰れ! 帰れェ!!」と叫ぶが、プーチンはまったく動じない。


「気に入ったよ、タクミ。

決着をつけよう。

私のリゾートホテルと、君のフェアリーホテル……どちらが勝つか。

負けたほうが――この島を去れ。」


タクミは鋭い目で睨み返す。


「……望むところだ。」


妖精王も叫んだ。


「タクミ、負ケナイデ! ワシ、応援スル!」


そして、戦車の砲塔がゆっくりと動き、兵士たちが銃を構えたまま静止する中、

妖精島の空に奇妙な静寂が訪れた。


妖精島リゾート戦争ここに開戦。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ