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12/12全話完結【ランキング32位達成】累計3万3千PV『異世界不動産投資講座~脱・社畜28歳、レバレッジで人生を変える~』  作者: 虫松
第十六部 リゾートホテル戦争編

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第1章 「プーチン来襲 ― 妖精たちの悲鳴と黒船来航」

南の海、妖精群島の静かな朝。


青い波がきらめき、花畑の光がそよ風に揺れる。

その平和を裂くように、水平線に巨大な影が現れる。


黒光りする巨大クルーザーが海を切り裂き、赤い旗とプーチン・オレルアンのマークがはためく。

小さな妖精たちは背筋が凍る。


「な、なにあれ…!?」


「こ、これは…オレルアンの印…!」


妖精王も顔を真っ青にして叫ぶ。

「カエレ! カエレ! コノ島、ワタシ達ノモノ…!」


しかし黒船の甲板には整然と並ぶロシアン兵と、砂浜を踏みつぶす巨大戦車が待ち構えていた。


「わわわ! う、嘘でしょ…こんな数…!」


「石を投げても…まったく効かない…!」


タクミは崖の上から双眼鏡を覗き、息を呑む。


「……黒船ペリーもびっくりだな…」


ヴァンはマントを翻し、暗黒剣を握りしめる。


「闇よ…闇よ…奴は、我らを超えた暗黒……!」


妖精たちは小さな体で石や貝を投げつつ、必死に叫ぶ。


「誰か助けて!」


「島を返してー!」


「軍事支配だ…こんなもの…!」


花畑の光が揺れる中、ひとりの小さな妖精リーナが現れる。

ティンカーベルのように小さく光を放ち、タクミに向かってウィンクする。


「タクミサン、ワタシ、テツダウ!」


カーミラは一言。

「……殴る」


ミラは手帳を開き、冷静に分析する。


「砂浜に配置された戦車と兵士…無理です、このままでは…」


黒船から降りる戦車が砂浜を踏みしめ、妖精たちの投げた石は粉々に砕ける。


プーチン・オレルアンは冷ややかに笑う。

「この妖精島は私の物だ、私の計画に逆らうことは許されない。妖精よ、タクミよ震えるがいい」


タクミは拳を握りしめる。

「……絶対に黙って見過ごすわけにはいかない…!」


波間に浮かぶ黒船とロシアン兵、戦車のキャタピラが砂浜を踏みつぶす音は、まるで歴史に残る恐怖の象徴のよう。小さな妖精たちの必死の抵抗も、圧倒的な武力の前ではかすかな悲鳴にすぎなかった。


まさに、おそロシアン来襲!妖精群島、島は震えあがった。

こうして、島の平和は一瞬にして崩れ、タクミたちの戦いの火蓋が切られた。



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