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12/12全話完結【ランキング32位達成】累計3万3千PV『異世界不動産投資講座~脱・社畜28歳、レバレッジで人生を変える~』  作者: 虫松
第十五部 妖精群島開拓編

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第9章 「詐欺ゼロ特区のリゾート開発スタート! ― だれも嘘をつけない地獄」

詐欺ゼロ特区のリゾート開発スタート!

詐欺ゼロ特区が完成した瞬間、島は静寂につつまれた。


だって


誰も嘘をつけない。

つまり、思ったことをそのまま言ってしまう。

ゆえに全員、ナイフみたいに心が痛む。言葉の暴力!


最初に沈黙を破ったのはカーミラ。


カーミラ「最低」


ミラは即座にこめかみを押さえた。


ミラ「……それ、誰に向けたんですか?」


カーミラ「全員」


タクミ「えぐっ!」


ヴァン「鋼鉄の女だな!?」


それを見て、住民たちも続々と“一言会話”を真似しはじめる。


村人A「ダサい」

村人B「顔」

村人C「態度が腹立つ」


島全体がカーミラ語=暴言一言語に染まっていく。

しかしタクミ、逆にビジネスチャンスを見出す。


ミラ「……タクミ様。この空気、終わってます」


ヴァン「社会としてギリ成立してねえ」


しかしタクミはニヤッと笑う。


タクミ「逆だよ。これ…“エンタメ”だろ?」


ミラ「は?」


ヴァン「お前の脳、どうなってんの?」


タクミ「“嘘つき放題エリア”はこれまで散々あった。でも“嘘禁止エリア”はレアなんだよ。なら…」


バンッと巨大ホワイトボードを立てる。


■詐欺地獄のテーマパーク案

①詐欺され体験アトラクション

入場者「こんにちは~」

スタッフ「あなた、今の笑顔がくそ薄いです。あと財布借ります」

入場者「普通に傷つく!」

スタッフ「返しません」

入場者「詐欺だぁぁ!」


②詐欺契約書迷路

ミラが冷静に説明する。


ミラ「最短1時間。最長“二度と出られません”」


ヴァン「ホラーか?」


中に入った観光客

「A項にサインしたらB項が消えた!?

 C項に同意したらA項の裏にD項!?

 出口どこ!?」


ミラ「出口は**“諦め”**です」


③“詐欺ギリ回避”スポーツ

ヴァンが実演。


スタッフ「ちょっとサインして?」

ヴァン「危ない!」

スタッフ「これなら?」

ヴァン「もっと危ない!」

スタッフ「じゃ…この無害そうな紙は?」

ヴァン「それが一番危ない!!」


観客「アツい!」


④捕まると借金が増える詐欺鬼ごっこ

逃げる観光客たち。


捕まった者「ぎゃぁぁ!!借金増えたァッ!」


スタッフ「今日はキャンペーンで二倍ですよ~」


捕まった者「なんで倍にした!!!」




タクミ「こんな感じで観光客を呼ぶ!」


ミラ「人道的にギリ…いやアウトでは?」


ヴァン「タクミ、魔王より頭が悪魔じゃない?」


カーミラは、ぼそっと言った。


カーミラ「天才」


タクミ「え、珍しく褒めた…?」


ミラ「違います。“天災”の方です」


タクミ「えぇ!?」


詐欺地獄は観光資源になる


タクミ「嘘がつけないからこそ、全部がリアル。逆にエンタメの宝庫なんだよ!」


ヴァン「いや、お前の前向きさ怖いんだわ」


ミラ「……こんな地獄を観光地に変えるなんて」


タクミ「普通にビジネスだよ?」


カーミラ「狂気」


タクミ「え、短いけど刺さる!」


こうして―

世界初の“詐欺ゼロ×詐欺テーマパーク”が誕生した。


観光客の悲鳴とリアルな誹謗中傷が響きわたる中、

島は今日も元気にカオスだった。


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