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12/12全話完結【ランキング32位達成】累計3万3千PV『異世界不動産投資講座~脱・社畜28歳、レバレッジで人生を変える~』  作者: 虫松
第十二部 海底都市編(ウォーターワールド)

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第4章 「海藻タワー詰まり物件」

海底都市アクア=マリーナの光は薄く、青く揺れる水面の中、タクミたちは次の物件に向かっていた。


「ここ……入居率がゼロに近いですね」


ミラがタクミ様と呼びながら、魔法で物件を解析する。


物件は高層の海底タワー。だが、水圧に負けたかのように外観は微妙に傾き、窓には海藻が張り付いている。


「ここも海底ならではの問題です」

タクミは淡々と魔法で排水系統を調査する。


・全階で排水管に海藻が侵入

・トイレ・シャワーが逆流

・海流の影響で排水速度が不安定


住民の声も悲痛だ。

「海底なのに、トイレが水逆流……最悪です!」

「夜中にシャワーを使ったら下の階まで水が来ました!」


「詰まりをとる」

カーミラは無言で拳を握り、配管の詰まり部分を鉄拳で切り開き排除する。


ヴァンは海藻に絡まれ、叫ぶ。

「離せ……!俺は海藻に屈しない……ッ!」


ミラが魔法で排水ルートを再構築する。

「タクミ様、海藻の侵入を完全に防ぐには、周辺の海藻を全て刈り取る必要があります。費用は莫大です」


タクミは魔法査定陣を展開する。


物件概要書(魔法査定反映版)

物件名:アクア海藻タワーC-3

所在地: 海底都市アクア=マリーナ 下層区

建物構造: 耐水コンクリート+強化ガラス

階数: 10階建て

ユニット数: 50戸

現状入居率: 5%


投資価値(魔法査定)

資産価値: ★★☆☆☆(排水問題により居住性極めて低い)

利回り: ★☆☆☆☆(修繕費用が高額で回収困難)

総合リスク: ★★★★★(排水逆流・海藻侵入・建物傾斜)


特記事項

排水管に海藻侵入、全階で詰まり

トイレ・シャワーが逆流する可能性

海流で建物微振動、外壁に海藻が付着

修繕費用は高額、維持管理が大変


建物調査ポイント

配管・排水系統の海藻侵入確認

水流の安定性と逆流リスクチェック

床・壁の傾斜・損傷の確認

外観・海藻の付着状態の観察


タクミは結論を下す。

「残念だ……海藻の侵入が建物全体に影響している。維持費と修繕費を考えると投資対象としては見送りだ」


「逆流 汚い」

カーミラはで頷き、ヴァンは天を仰ぐ。

「海藻の呪い……深淵は我が力でも制御できぬか……」


ミラはタクミ様の横でメモを閉じる。

「この物件は、手を出すと損失が大きすぎます。投資家としての判断は正しいです」


海底都市の深淵は、まだまだタクミたちに新たな試練の物件を用意していた。


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