表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

35/109

第35話 お義姉さんとバルカン砲


 図書館での会議が終わり。


 俺たちはローゼさんの安否確認の為にバンデル先生の家を尋ねるという結論に達した。



 みんなはそれぞれ準備が必要ということで一週間後に集合場所に落ち合うということになった。



 長期休暇ということで一度皆は実家に顔を出さないといけないのだ。


 それから学院の友人と旅行に出かけるという話をつけて集合ということだ。



 俺も一人で色々準備が必要なのでこの町に滞在すると言っておいた。


 シルビアさんは少し残念そうにしたが。この件が終わったらお世話になるといって納得してもらった。



 もしものことがあれば俺が対処すべきだろう。本当なら俺一人で行くべきかもしれないが。


 それでは皆は納得しないだろう。だから万全の準備をするのだ。



 とりあえず武器の調達かな、魔法道具屋に立ち寄る。魔石の調達が必要だからだ。


 対アンデッド用の新たな銃弾の材料を探していると。


 店主のいかにも魔法使いらしい格好をしたおばあさんが珍しく話しかけてきた。


 普段は寡黙な人だが今回は様子が違った。


「おお、あんた、その制服はあの子の学院の生徒だったね。ジャンは本当にやめてしまったのかい?」


 ん? バンデル先生のことだろう。



 このおばあさんは昔からバンデル先生と知り合いだったそうだ。まあそれはそうだろう、魔法材料学の先生なんだからよく買い物にきたのだろう。


 それで別れの挨拶でもしたのだろうか、しかしそれだけではない様子だった。



 俺は詳しく聞く、なにやら突然店にやってきて学院をやめると、そしていろいろ世話になったと挨拶して、最後に記念に一つの魔法道具を買ったのだという。


 その魔法道具はこの店にある売れ残りの古い短剣だったので特に疑問もなく売ったそうだ。


 その時おばあさんは突然の挨拶にびっくりして、少し寂しくなると思っていた程度だったそうだ。



 しかし少し違和感を感じたのか、その短剣が気になって調べたそうだ。


 それこそおばあさんが子供のころからこの店にあったようで誰も買い手の無いただの高額な骨董品だと思っていたそうで。


 いざバンデル先生に買われてしまったことから、気になって調べたそうだ。


 そしたら、その短剣は【血の短剣】とよばれる。ネクロマンサーが自身の血を使う大規模魔法を行う際に必須のマジックアイテムだと知ったそうだ。


 その短剣で切られると魔力が血とともに流れ出す。それにより完璧な魔法を行使することができるのだという。


 ネクロマンサーが血の魔法を使うということは本気で戦うということである。それで、俺が現れたので気になって聞いてきたのだそうだ。 


 いよいよマズいことになった。これは黒だ。バンデル先生は何か企んでる。




 図書館で誰もいないのを確認し俺は通信魔法で魔王に連絡をとる。



「少年、飛行機だ、前に作ったろう? 思い出してくれ空を飛びたい企画をやったときに作った試作機が」


『うーん、なんでしたっけ?』


(マスター、さすがにその情報量では無理かと思いますが)


「そ、そうか、5000年前だったか、ほら、空を飛ぶためにいろんな道具を作って飛行実験したろう? その中で鳥みたいな形の、ほらバルカン砲の付いたやつ、ミニガンのお兄さんのやつだよ。思い出してくれ」


『あ、ミニガンのお兄さんのやつですね。倉庫にありますよ。それでどうします?』


 よし、通じた。


 一度目の転生の時に俺は飛行機を作ったことがあった。ものづくりに嵌まりすぎてジェットエンジンの開発をしたことがあるのだ。


 それで悪乗りが過ぎて戦闘機もどきを作ってしまったことがあった。


 戦争をするわけでもないので一通り飛ばして遊んだ後、封印したのだが、まさかここで役に立つとは……。



「その飛行機にデュラハンを乗せてここまで飛ばしてくれるかな?」


『デュラハンですか? あ、お義姉さんですね、了解しました』


 メイドロボット試作二号機、通称デュラハン。なぜそんな名前かというと、可動中に熱暴走を起こして頭部が吹っ飛んでしまったことがある。


 それ以降は着脱式の頭部にしており。熱対策なんかの実験に使用していたが、首をもって歩く姿からそう呼んだのだった。 


 ちなみにこの身体は三号機であるため魔王にとってはお義姉さんというわけである。


『準備に少し時間がかかりますがいつまでにそちらに着けばいいですか?』


「うむ、一週間後にこの地域の上空に到着できれば問題ないよ、できるかい?」


『それなら大丈夫です。あ、お義姉さんが起きました。――――ということですので。よろしくお願いします』


『お久しぶりですマスター。おやおや、ご自分がメイドロボットになるなんて知らない間にご趣味がエスカレートしましたね』


「むう、その話はあとだ。とりあえず情報の共有が先だ――」


 デュラハンの魔力は有限であるため長期間の活動は不可能である。しかし魔法機械に接続することで制御コンピュータの役割をすることが出来る。


 試作機だけあって拡張性は高いのである。


 俺は一通りの命令を彼女にしたあと、通信を切った。



 さてとりあえずは航空支援は問題ないだろう。本気のネクロマンサーが相手だと軍団規模になることが予想される。


 やはり俺一人で行くべきだろうか。……いや、これは皆の問題だ。それに彼らを子供扱いするのは失礼だろう。


 それに、まだ、バンデル先生が本当に俺たちの敵になったとは考えたくないし信じたくない。


 それに今回はあくまでもローゼさんの安否確認だ。それでも……、いざとなったら勇者の力を使えば……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ