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光の魔法使いクララ・パドヴァールの放浪記 My sister,My family

 何故、瞑想を屋根でする構図が多いのだろうか。

 風か? やはり、風なのか!


 エクストリームアイロニングも、ある種の瞑想状態なのかもしれない。

 とんとんとん、と心地よい音が居間に響く。今まで嗅いだことのないような芳しい匂い。昨日の夜も、今までに食べたことのない料理だった。


 「おはようでござる」

 高所から景観を眺めていると、上からシノが垂れ下がってきた。


 「…………おはよう、何故そこから?」

 「元々、上で瞑想してたでござる。日課であるので、特に深い理由はないでござるよ」

 そう、と適当に返事を返して、視線を町に戻す。


 昨日は昼前に着いた。昨日は知ることのできなかったので、朝の街を眺めるのはなかなか面白い。

 頭にもふもふしそうな耳をつけた愛嬌のある少女や、頑固で職人気質の人が働いてそうな工房、よく分からない怪しいお店などなど。早朝だというのに、人々は忙しなく動いている。


 キテージにも獣人族はいる。しかし、さすが獣人族の国と言うべきなのか、多種多様な容姿が見える。


 この海上都市が常夜の国の中枢で、交易や漁業が主な産業の一つだそうだ。特に、山から豊富に採れる潤沢な鉱山資源を輸出したりして、大きな利益を得ているらしい。


 「ところで、何で一番の産業を教えてくれないの?」

 「はぁっ?! それを拙者に聞くか…………」

 みんなそんな反応をするのだ、ユラちゃんだけは分からないと答えてたけど。


 「らぁ〜らちゃんっ! ご飯ができたってー」

 「…………ルル、分かったわ」

 ルルレアが起きたら起きたで、結局拗ねていたのでしょうがなく愛称を呼び合うことで手を打った。


 愛称で呼び合うのは慣れてないので、少し気恥ずかしいが…………これを何と言うのか。

 少し前まで、同年代の少女とあまり話したことのなかった私には明確な答えが見つからなかった。



 *****


 「今日は朝から大盤振る舞いなんだよ! 昨日の残り汁から作ったスープに、夏野菜のお浸し、あつふわ卵焼きにご飯だよ!」

 「美味しそう、いや美味しいわね」

 断言しよう。間違いなく、これは美味しいと。


 昨日のよいサシを持った肉の油が溶け込んだスープに、彩豊かな野菜。

 極め付けは、ボリューミーで湯気立つ卵焼きだ。どんな味なのだろうか、早く食べたいな。


 「ユラちゃん、お父さんは呼ばなくて良いの?」

 食欲に焦れながらも、この家の主人は何処かと問う。


 「ふんっ、勝手に出ていっちゃったお父ちゃんなんてしらないっ!」

 ユラちゃんは口を膨らませて、口をとんがらせている。


 「…………そうだったでござるか…………いや、むしろ良かったか」

 シノはそう小さく呟いた後、


 「まあ、刑部さんも忙しい人でござるからな。ユラ、今日は早く帰るから刑部さんが羨ましがるような料理を作ろうでござる」

 「……うん。そうだね! お父ちゃんがずっと羨ましがるような料理作るよ!」


 「…………私もここまで仲良くできたらなぁ」

 「ララには私がいます。他の女なんて必要ないでしょう」

 胸を張って自己主張するルルレア。


 「そうじゃなくてね、私にも妹がいるの」

 「そうなの?!」

 目を大きく開くルルレアに、少し過剰だと思いつつ、


 「オヤジはキテージの外で暮らしてるから、あまり会うこともないんだけど…………嫌われちゃっててね」

 セーラは私に会うなり、すぐ突っ掛かるのだ。私が声を掛けたら煩わしげな目を向けてくる。そこまで酷いことをした覚えはないけれど、私はセーラが嫌いじゃないから仲直りしたいとは思っている。


 「あんな風に話せる仲であったなら……なんて、考えるくらいに羨ましいよ」

 「ララ…………、なら良いお土産話をいっぱい作ろう。その口を開きってぱなしになるくらいのね!」

 「うん、そうだね」

 セーラが他の表情をする時、どんな顔をするのか。


 それがこの旅で見られるというのなら、それも面白いと思う。


 「そして知らしめるのよ!

 例え妹であっても、私たちの仲に入る隙間がないことを!」

 おふざけなのか、本気なのかいまいち分からないけど、少し苦笑して冷めないうちに食事を再開した。

 前回の話についてなのですが、ルルレア<クララ<ユラとマトリョーシカみたいな感じでした。すごくどうでも良い話。


 ???「私はリリでも、ココとも呼ばれなかったです……やはり泥棒猫! 私はあなたを超えて、勝ちますよ!!」

 ↑侵食率33%

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