敵か味方か
「諦めるのはあなたの方です!
敵味方も分からないあなたに軍を束ねる資格などない!」
「はあ?」
その瞬間カイル軍のほとんどが武器を置いた。
置かなかった者は周りの者たちが取り押さえた。
「どういう…こと…だ…」
伊竜には何が起こったか分からなかった。
「桜木中将が3年半もの間、ただ悲しみにうちひしがれていたと思いますか?
3年半、カイルに行き、戦争に反対する同士を集めていました。
それは、一般国民だけでなく、兵士の中にも沢山いたそうです」
「大勢の同士を集めるには時間がかかったよ。
でも、こちらも戦争をしたくない意思を示したら、理解してくれる人は多かった」
桜木が口を挟む。
「カイル王もこんなことになってるとは予想もしてないでしょう。
争いを止めるなら今です。
あなただって、自分を助けてくれた本宮元元帥や、育ててくれたご両親のいる国で、戦争がしたいですか?
何より、慕った植村大佐に剣を向けて心が痛みませんか?」
「ふっ…」
悲しい笑いが響いた。
そして、伊竜は剣を捨てた。
「戦争なんて…したくないですよ。
でも、父がやれって言うから仕方なく…」
伊竜は取り押さえられた。
そして、戦争は未然に防がれた。




