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海の守り人~私は私のやり方でこの海を守る~  作者: アオサマ
最初の事件編
6/86

終わった平和な時間

平和な日々は一ヶ月もしないで終わった。

第二副船長で唯一年配の(まき)少将が古巣である第一支部が危機的状況にあるといい、戻されたのだ。

それでも、薪が抜けただけのメンバーなら、経験値に不安が有るというくらいで、甲上がひどく心配するほどでも無かった。

問題なのは新しく配属されることになった桜木渚(さくらぎ なぎさ)中将。


大佐以上で副船長以上の経験が2年以上有る者が船を持つ資格を与えられている中で、強鷲号は植村以外はその資格を持っていない。つまり、植村に何か有れば、その代わりをする者がいないということである。

よって、そこそこ上級の士官が配属されることは、みんなが予想していた。

しかし…

まさかの出来事に甲上は、ため息をつかずにはいられなかった。


桜木が配属されることが決まって以降、船の中は桜木の噂話で盛り上がった。

「超スピード昇進の裏側、知ってるか?」

「女使ったとか、媚売ったとかって話だろ?」

「てか、いくら媚売ったところで、ふざけた人を中将にするとか、弓長(ゆみなが)前元帥も頭がおかしいよな。

軍服はまともに着ない。

言葉遣いもなってない。

船長やった時も船長の役目なんか果たしたことない」

「役目どころか、船員の名前すら覚えてなかったよ」

そう呟いたのは、4年前桜木が船長務めた風装号の新人兵だった平木愛(ひらき まな)だった。

「先輩の将来の夢って、桜木中将みたいにはならないことなんすよね?」

「ええ、そうよ。

絶対、あの人みたいな船長にはならない」

そう言い放った平木な目は強かったが、どこか寂しさのようなものを周りは感じずにはいられなかった。


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