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海の守り人~私は私のやり方でこの海を守る~  作者: アオサマ
過去の事件の謎編
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4年前の大事件2

4年前、桜木は共に密かに動いていた宗谷大将と共に、一度は王の命を狙っている犯人として逮捕された。

しかし、取り調べ中に脱走。

その日は王の誕生日を祝う式典が海軍本部のあるイレオス島で行われており、密かに侵入していたカイル国のスパイたちによってその会場は戦闘状態になった。その際、2人と脱走を手助けした笠原少将(当時中佐)が王を守った。

ただ、王の弟の皇太子と王宮護衛隊隊長、宗谷が亡くなり、また少し前、この事件関連で伊賀崎輝夜少将も亡くなっている。

周りの人間は王が狙われていることさえ知らなかった中で起きた大事件だった。

犯人たちを油断させるため、自分たちが疑われるよう仕向けたこと、海軍本部が混乱し式典の警備が手薄だと思わせるため、逮捕・勾留させたこと、笠原は仲間ではないと思わせていたことなど、全ての首謀者と考えられた宗谷は英雄となった反面、戦闘状態になることを知っていたなら、大勢、つまりは海軍総出の方が、怪我人は増えても死者は出なかったのでないかという意見も上がり、宗谷の身勝手な行動を批判する者たちもいた。

それに、海軍上層部はそれらを考える余裕すら無いくらい、この混乱を収めることに奔走しなければならなかったし、宗谷を慕っていた人間や、新たな体制についていけないと言った大勢が離職したため、海軍内は荒れた。


そんな中、桜木は姿を消した。

一応、休暇扱いだったが、命の恩人で尊敬する宗谷と、恋人の伊賀崎を失い、心に深い傷を負ったことだろうと思われていたため、二度と海軍に戻ってくることはないと思われていた。


それからの海軍は、弓長元帥が定年で代わったことも含めて深い混乱の中に有りながらも、主要人物一人一人の努力によってなんとか守られた。

大将で宗谷とは同い年のライバルだった桐生が元帥になり、あの大事件の責任は我々周りに有ると宣言。連絡を密に取り合い、皆がすべての事件を把握する体制を整え始めた。

大将・中将共に一人不在を支えたのは今年で定年を迎える藍沢中将。大将に上がる話も有ったが本人が拒否。結果、神矢大将と中将だった今吉(いまよし)が大将に上がり、大将2人、空いた枠に相馬が加わり中将5人、とはいっても桜木が休暇中のため実質4人で海軍を動かしたのだった。


新たな体制で海軍内が落ち着いた、事件から3年半後、桜木は帰ってきた。


「では、植村さんは、宗谷大将がなぜ少数で大事件を解決しようとしたかもご存知ないですか?」

「私も知りたいです。

そうしたら、もっと渚の気持ちもわかるかも知れないし…」

一度は同じ時間を同じ立場で過ごした2人。

しかし、海軍に入ってからは同じ場所にいても、様々な意味で離れた関係性になってしまった。

植村の複雑な気持ちのほとんどを、甲上が理解することはできなかった。


と、甲上は視線を感じた。

辺りを探すがこちらを見ている人間はいない。


甲上は念のため、後で志摩に報告しようと思った。



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