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海の守り人~私は私のやり方でこの海を守る~  作者: アオサマ
最初の事件編
21/86

いったい誰が…

こんなにも真面目な話し方ができたのかと思うほど、桜木は落ち着いた口調だった。

「監査官主体で捜査が行われる中、犯人をでっち上げられるポジションにいる人物。

そして、陸軍との内通者であるりょうちゃんを恨んでいる人物」

内通者への恨み、怒りはみんなあるだろう。

笠原少将という犯人を作り出すには、笠原少将より上か近い立場じゃないと無理。

そして、捜査に口を挟める立場…

そんなことを呟きながら考える植村。

「それって、中将以上の中に犯人が…」

伊竜はそこまで言ってやめ、桜木から目を反らした。

中将を目の前にして、ぶん殴られるどころじゃすまない発言。

ただ桜木は呆れながらも優しい顔をしていた。

「証拠は出せないけど、私じゃないよ。

私だったらこんな話、してない」

桜木はみんなから離れ、酒をついで飲み始める。

桜木が出す音だけが響く十数秒間。

その間に、周りの心拍数は自然に上がった。

「それに海兵とは限らない。

りょうちゃんが、蜂須賀さんが流した情報を受け取っていたという理由で、陸軍側に恨んでいる人間がいるかも知れない。

それに言ったでしょ?

この件の捜査主体は監査官だって」

「それはどういう意…」

甲上が詰め寄る前に、桜木は資料の一部を指差した。

そこには8年前も海賊と山賊が手を組み、一つの島を襲った事件が記載されていた。

この案件は、元々陸軍のみの担当だったが、海賊が関わっていることが内通によって判明し、合同になった。そして、海賊が関わっていることを隠していた陸軍側の担当者は、その後辞めているという。

「担当者の欄を見てください。

海軍側の担当者は宗谷さん。

そして、陸軍側は…」

そこには甲上もよく知る人物の名前があった。


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