第4話 目安箱と政権
王城には昨日集めた目安箱があった。目安箱には病院増設や勇者制度批判のような意見書が含まれていた。そんな中スミレが見つけたのはしっかりと理由があり、国にとっても有用な勇者制度改革案だった。
「凄いわ。これを見て」
そう言ってスミレはサトシにアメジストとトパーズの意見書を見せた。
「おお、凄いな。おい、お前らも見ろよ。すげーから」
サトシは興奮のあまり喋り方が変になった。普段とは違う気がする。
「16歳がここまで考えられるのはヴァイオレット臭がするがどうだ?アメジストちゃんとこ行く?」
アルベルトが提案した。
「そうしようかな。で、これは何とかしないといけないよね。全国学問祭ってどうだろう?知識自慢の人々に統一問題作ってそれを踏まえて「勇者」にするのはどうかな?」
スミレが言った。
「凄く良さそうだ。そうしよう。サトシ国王もそれで良いか?」
アルベルトが国王に再び提案する。
「もちろん。良いよ。さすが今世紀最強の僧侶。チートすぎるんだよな。努力が苦じゃないなんて」
ー魔法学院ー
翌日、魔法学院の校長とスミレが話していた。
「お久しぶりです。先生もお変わり無く」
「おお、久しぶりだな。お前がチートなのは変わらないな。今回はお前に勝るとも劣らない生徒がいてな。トパーズ=ホワイトとアメジスト=ヴァイオレットだな」
「えっ。トパーズ=ホワイトって誰ですか?」
スミレが聞いた。
「アメジストの友達だけど。出会った時から勇者制度について話して仲良くなったらしいよ」
学院長が言った。
「で、その生徒さんに会いたいんです」
スミレが勢い込んで言った。
「そうか。呼んでくるよ。もちろん褒めることだろう?学院長自ら行くよ」
スミレの提案を受け入れてくれる学院長は懐が深い。
「アメジスト=ヴァイオレット、トパーズ=ホワイト両名スミレ=ヴァイオレットが呼んでおるついて来い。」
学院長が命令した。私アメジストはめちゃくちゃ驚いている。
「マジですか?あのスターに会えるんですか?」
私は驚きすぎて喋り方が普段とはかけ離れたものになってしまった。
「トパーズ。これは2度とないチャンスよ。サインもらいましょう」
私とトパーズはノートを持っていくことにした。さて、どんな話なのだろう。目安箱関係かな。続く。