第1話 新時代の勇者アメジスト
とりあえず1話です。
私はアメジスト=ヴァイオレット。魔王とコムギ=ゴールデンの1人娘。2歳とか3歳ぐらいには スミレさんにあっていたらしい。
母はスミレの追っかけだ。私も今年から魔法学院に通うのだ。そう、私は今16歳。ちょうど勇者という制度ができた年に対象の年齢になった。
昔から魔王城の本は読みあさっていたので、対魔界用の勇者に選ばれるかもしれない。父の英才教育のおかげだ。レッドローズの教会の本も読んだ。
スミレさんの生き方にインスパイアされてこうなったのか、ヴァイオレット流の生き方がこれだったのかは知らないが、お陰で困らずに済みそうだ。
学校に着いた。先輩には魔族の方や人間の方々がいる。種族を超えて学ぼうとしているのだ。国際協定である学校条約では、『学ぶ権利は種族を超えて保証すべきであり、学校料金は無償とする』という事になっている。
なお、その学校料金は三国の税金から納められているので、国民は学ばないと損であると言われている。更に魔力保育所や、病院など、国家予算及び三国の予算の見直しが必要となってきていた。ちなみに、少し前にスミレさんに三女が生まれたようである。きっとまた、キツい教育が待っている。頑張れ。
なお、魔法学院には老人がいたり、中年の人がいたり、魔族がいたりする。学びたい人は全て歓迎するのだ。更に、私の年代からイエロートパーズ社会論と魔界社会論、レッドローズ社会論が授業で必修となり、更にレッドローズ語も必修だ。
私はもともと興味があったので嬉しかった。そして、必要あるのかわからないが、魔力測定がある。皆ほとんど4属性か5属性使える時代になった。老いた人々は大変だが、それでも頑張りたい人にはサポートをする体制が整っている。
「勇者の制度についてどう思う?」
私は近くに来た女の子に話しかけた。
「そうね。16歳迄だと、例のスミレさんぐらいでないと辛いかな。18歳に引き上げるべきね。成人は20歳というのは反対しないけど。それなら20歳まででも良いわよね」
近くの女の子が言った。
「そうなんだ。名前名乗ってなかったね。私はアメジスト=ヴァイオレット。確かに成人が20歳ならそれでも良いけど、勇者に試験を課せばどうだろう。16歳から受けられるようにすれば」
私が言った。
「あ、私はトパーズ=ホワイトよ。その案がいいわね。明後日に目安箱出るはずだから、その案を出しにギルドに行きましょう」
「それがいいわ」
2人で笑い合った。