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おっさんであるわたしが、つい先ほど道を歩いていたら、腐ショタ的な意味でテンションが一気に跳ね上がった瞬間についての話。

 つい1時間くらい前の出来事。実話です。

 今日は土曜日ですがお仕事なのです。

 そこまで長い時間がっつりやるほどでもないので、午前中はだらだら過ごし、昼はちょっとラーメンでも食べてから仕事しようかなと。


 まあ、やる気無く道を歩いていた訳です。


 その道が小学校のそばを通るんですね。そちらに向かって歩いていると、今日は土曜日授業があったのか、ちょうど下校時の小学生達と何度もすれ違います。


 わたしが道の左側を歩いていると、ちょうど正面から小学生男の子達の集団が向かってくるのです。


 半ズボンに青の学帽、ランドセル。上半身はティーシャツの子も、上に長袖を羽織ってる子もいました。

 身長などの外見からして小学四年生くらいの集団でしょう。

 三年か五年かもしれませんが、それ以外ではないです。


 集団は五人でした。気持ち良い天気の中、和気藹々と歩いてきます。


 先頭を歩いていたのはいか腹というか、ちょっと丸っとした少年。集団のリーダーなのかムードメーカーなのか。何を喋っているのかまでは聴き取れませんが、周囲の子達に元気よくお喋りしています。仮にA君としましょう。


 そのちょうど後ろにいた子、痩せ気味で小柄な印象です。恐らく身長ではほとんど差が無いのでしょうが、少し俯いていることもあり、小柄に感じます。後で名前は判明するのですが、ここではB君としましょう。


 別に彼らを注視していた訳ではありません。

 単に正面を歩いていただけです。……この時までは。



 突如、A君が振り返り、B君にビンタしました!



 ええっ!


 唐突なバイオレンスです。

 それも、


 ぺちん。


 なんていう、なんちゃってビンタではありません。

 もちろん子供なので、イノキ的なパワーは感じませんが、それでも振り抜いたビンタであり、10mくらい先を歩いていたわたしの耳に、


 ぱん。


 という音が聞こえるものでした。


 直前まで和気藹々としており、険悪な雰囲気など一切ありませんでした。

 ひょっとして日常的なイジメなのかしらとちょっとはらはらした気持ちで彼らに注目します。


 B君は顔をそむけ、道路の右側へと斜めに歩きます。A君からすすすと離れていく動きです。集団の何人かがB君に追従して動きました。


 そりゃ、いきなりビンタされればなあ。


 でも、このムーブにはイジメを一方的に堪えているというイメージがなく、少しだけほっとしました。


 A君と他の数人も道の右側、B君の方へ向かいました。

 自然と道を譲って貰い、すれ違う形になります。


 B君のまわりを取り囲み、声をかける少年たち。何を言っているのかは良く聴き取れませんが、すれ違いざまにA君の言葉が耳に入ります。


A:「でもしょーたろーくんのほっぺ気持ちいい」


 ……何を言ってますかこのお子様!?


B:「……うん」


 ……それで許しちゃうの!?


 まじかよ!


 彼らの方につい視線をやります。

 ……しかもしょーたろーくん、はにかんだような笑みを浮かべてるんじゃ無いよ!

 ってゆーか、名前まで完璧かよ!



 ええ、それだけの話です。


 ブロマンス?小四ショタホモSM?と業に塗れた言葉がわたしの頭を支配するのです。


 わたしはラーメンを待ちながら、このリビドーをケータイに叩きつけていました。

 さて、このテンションで仕事に向かいます。ええ、ステキな土曜日出勤ですね!

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ξ゜⊿゜)ξ <筆者のメイン小説をよろしくですの!
i521206
― 新着の感想 ―
[良い点] はぁ~……! 好き。
[一言] 今時の子ども、恐すぎる……! 見てしまったら、立ち直れないかもしれません。 純粋さを、子どもに求める時代は終わりなの!? それとも、あれですかね? 顔に手形がつくか、とか? むしろ、爪…
[良い点] 臨場感あふれる滾りを感じました。 ごちそうさまです。 [一言] 恥ずかしながら「ブロマンス」という言葉を初めて知りました。 ……いい言葉ですね。 こんないい言葉があったとは! 私自身…
感想一覧
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