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幕間

※この物語はフィクションです。作中に登場する人物・組織・団体その他もろもろは、現実とは一切関係の無いものです。

 水鳥川という男は、警視庁の中のある会議室で一人思案に暮れていた。

――何なのでしょう。どうして彼、嶌村利賢が狙われるのか。本人も恨みを買われる覚えはないらしいですしね……。


 そう、彼は警察官。その中でも位の高い公安部長。彼は現在、ある一連の事件について推理していた。


――恨みを買われる覚えもない、怪しい人物も浮上しない。ということは、愉快犯……? しかし、この線で考えるのが一番まともで手っ取り早いのでしょうか。


――それに、小説内にない動きも見せてきました。いったい犯人の狙いは……?


 いくら考えても、手掛かりとなるような答えは出ない。証拠や情報が少なすぎるからであろう。

 どれだけ優秀な探偵――明智小五郎やシャーロック・ホームズといった人物であろうと、証拠も情報もなければただの人になってしまうことだろう。


 推理には証拠や情報が必要になってくる。

 もしそれらがなくても推理ができるとしたら、それはもはや〝推理〟ではなく〝超能力〟である。逆に言えば、超能力があれば推理という行為に時間をかける必要はなくなるわけだ。


 だが、残念なことにこの公安部長『水鳥川正順』にはその力はない。

 それは、恥ずべき事ことではなく、改善すべきことでもない。これが〝普通〟なのだ。


 だからこそ考える。ひたすらに。寸暇を惜しんで。

 その行為に意味があるのか――おそらくはないだろう。

 しかしこの一人の公安部長はそれを解決まで継続することだろう。東京の安全のために。日本の安全のために。もしかすると、世界の安全のためかもしれない。


 とにかく、彼は事件解決まで全力疾走をやめないであろう。

 何かの手掛かりをつかめると信じて――。

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