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秘密のデート  作者: 桜田
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日常と非日常

居酒屋でたらふく飲み食いした後に大きくて芝生が青々しく

茂った公園で夜に好きな子と散歩をする。


それがどんな子と付き合おうが変わらない僕のデートコースだ。


今日そのデートコースを共に歩んでもらう池上多佳子と出会った

のは二ヶ月前の資格の専門学校だった。


池上多佳子はキレイだ。

アッシュブラウンのロングヘアーが印象的で知的な目をしており

なにより一目でわかる内面から滲み出る品のよさを持っていた。


そして外見だけでなく魅力的であったのは出会いの場所が資格の

学校ということだった。


ぼくは「サラリーマンにはなりたくない」というあまりに漠然な

理由で会計系の専門学校に通っているが、そこに女性では珍しく

資格を取るために専門学校に行っているという事実だけで独立心が

強く依存心が弱い女性だというイメージが沸いた。



このように最初に出会ったときから目に留まっていたので、たまたま

エレベーターで二人になったときに話しかけた。

「いつも遅くまでがんばられてますね」



彼女は横からいきなり話しかけられたので、少し驚いた表情で

「えぇ、勉強はひさしぶりなので大変です」

と彼女は言った。



そして駅まで一緒に歩き、また勉強のことで悩んだらお茶でも

しましょうというわかりやすい言い訳で番号とアドレスを交換した。



そしてそれから数回メールをして、二ヶ月経った今日飲みに行くことになった。



17時に専門学校の下にある花屋の前で待ち合わせをして、二分くらい

遅れて彼女はやって来た。



そして気取らない店が好きだという彼女の要望に応えて、大阪でも

評判の焼き鳥屋に連れていき、二人でたらふくビールと日本酒を

飲んで公園に向かった。



秋の終わり頃ということもあって芝生が青々しくとはいかなかったが

キレイな黄色の小麦のような草が一面を覆いしげっていた。


「すごいキレイやなぁ」

と少し酔って赤らめた顔で彼女は言ってきた。


「もっと臨場感を持って楽しまなあかん」

と僕は言い、倒れるように横になった。


「汚れるでぇ」


「高い服着てないから大丈夫」

と言いながら僕は横にぐるぐる回った。


「・・・もう」

と彼女は呆れ顔で笑った。

これが年上女性の醍醐味である。


「なぁ、一緒に横になろうや」

と言い、彼女にも半ば強制的に臨場感を味わってもらった。

彼女もなかなか僕お気に入りの臨場感を気に入ってくれた

ようだった。


「なんかビックリする打ち明け話をして」

と酔いが手伝って笑いながら突拍子もないことを彼女に言った。


「えぇ・・・どんなんがええの?恋バナ?」


「恋バナがええかなぁ。なんか他の話である?」


「別にないなぁ」


「じゃあ恋バナで頼むわ」


「・・・ひくで?」


「なんやねん、それ!?」

と僕は笑い、さらに

「ビックリする打ち明け話=ひくみたいなところあるから大丈夫」

と笑った。


「えっとな・・・」


「はよ、言えや」


「私、一回離婚してんねん」

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