表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/25

資源が有ることで 中入り

ぶつかる前に、力士の紹介です。

ひが~し~ ゆ~えすえ~い~

に~し~  ていこくかい~ぐ~ん~

 日米双方とも艦隊は大きな損害を出している。

 トラック島を巡る一連の海戦で日本側は、戦艦3隻沈没 空母3隻沈没 巡洋艦6隻沈没 駆逐艦32隻沈没の損害を出していた。海戦以外でも潜水艦に軽空母1隻、軽巡洋艦1隻、駆逐艦5隻が沈められている。沈んだ以外でも損傷が激しく復帰不能な艦が何隻か有る。

 対してアメリカ側の損害も酷い。

 新鋭戦艦4隻沈没、旧式戦艦2隻沈没、空母7隻沈没、巡洋艦8隻沈没、駆逐艦41隻沈没。勿論日本潜水艦の雷撃で沈んだ船も有る。新鋭戦艦1隻はトラック沖海戦からヨロヨロと航行しているところに雷撃を受け沈んだ。

 双方とも1個艦隊は沈んでいる。損傷艦までいればさらに酷い。日米英以外の海軍では全戦力を失っている損害だ。

 両国海軍ともマリアナ航空戦をやっている間に戦力の回復に努めた。国力の差で明らかにアメリカ優位だが、戦場を限定することで対抗している日本。


 日本がマリアナ防衛に投入できた艦艇は

戦艦    大和 武蔵 出羽 伊予 安芸 常陸 

      長門 榛名 伊勢 日向

空母    大鳳 信濃 加賀 翔鶴 瑞鶴 飛龍 雲龍 青龍 

      瑞鳳 翔鳳 飛鷹 隼鷹 千歳 千代田

巡洋艦   利根 筑摩 最上 熊野 高雄 摩耶 愛宕 

      青葉 古鷹 大淀 阿賀野 矢矧 酒匂

      球磨 木曾 大井 北上 五十鈴 神通 那珂

駆逐艦   夕雲級 8隻  陽炎級 6隻  秋月級 6隻

      朝潮級 3隻  白露級 4隻  特型 12隻

      松級 24隻       


 ほぼ総ざらえである。

 扶桑と山城は第3次トラック沖海戦での損傷が激しく、なんとか持って帰ったものの修理は諦め鉄資源となった。蒼龍と龍驤と鳥海と球磨は第3次トラック沖海戦で沈んだ。

 霧島と足柄に加古と衣笠は主戦場が夜戦となった第2次トラック沖海戦で沈んだ。

 陽炎級は6隻、朝潮級は3隻で全部になった。夕雲級も秋月級も新造で増えているのだが同じだけ沈んでいる。

 龍鳳は第3次マリアナ沖海戦を生き残ったものの、損傷修理のために西之島から横須賀へ回航中に潜水艦の雷撃を受け沈んだ。


 総ざらえした日本海軍だが、万が一の防備に五戦隊と1個水雷戦隊を残してある。全艦出撃と行きたかったが、不安を訴える声が大きく残した。残された方は残念がっている。世紀の海戦になろうとしている。参加出来ないのは悔しいだろう。

 他の後方予備は新造艦で出せない艦や5500トン級や駆逐艦などの近海哨戒活動に欠かせない艦や小型艦のみだった。艦隊戦に出せるほぼ全力である。

 対してアメリカ海軍はと言うと、空母こそ全力であるが旧式戦艦数隻と旧式巡洋艦と駆逐艦が残っている。連綿と出現する護送空母と駆逐艦と巡洋艦が有るアメリカは海戦で相打ちに終わっても有利だろう。



「黄龍は出せないか」

「先月艦隊へ編入したばかりです。慣熟訓練が始まっただけで使い物にはならないでしょう」

「海上護衛戦隊の空母はどうだろうか」

「トラックを起点とした潜水艦の動きが活発です。度々東シナ海や南シナ海まで入ってきています。外せません」

「そうか。フィリピンは大丈夫なのか。潜水艦の隠れ蓑になっているとか」

「蘭印も含めてやっている可能性は大きいですが、こちらが立証できません。立証するには偵察機を飛ばさなければなりませんが、それを理由に参戦してくるかも知れません」

「厄介だな」

「フィリピンや蘭印まで手が届きませんから、参戦されるのを防がないといけません」

「そうだな。戦場を限定しているから辛うじて対抗できている。それは認識している」




「護送空母をもっと前に出せんか」

「無茶言わないで下さい。当たり所によっては爆弾1発で沈むような空母です。速力も20ノット程度しか出ません」

「仕方ないか。その代わりに航空機の補充はよろしくな」

「勿論です」


 アメリカ海軍はなけなしの最新鋭艦で固めた艦隊を前面に押し出し、マリアナで日本海軍と決着を付けようとしていた。

 もう陸軍航空隊がこれ以上の損耗を続ける気は無く、陸軍航空隊のトラック撤退もほのめかしていた。

 それほどまでに、マリアナ航空戦の天秤はアメリカ陸軍航空隊の損害多数という負の方に傾いていた。

 マリアナ空襲を始めてから1年以上。損失はB-17が840機。B-24が1120機。P-38が2300機。その中で未帰還機は6割を数える。多すぎた。それでも日本が頑健に守りを固めているために損失ほどに打撃を与えてはいなかった。

 しかも、救助態勢は整えているが見渡す限りの海原で救助できなかった場合も多数有る。飛行艇や潜水艦は日本の哨戒機や駆逐艦を気にしながら救助しなければならない。途中で脱出したパイロットは下手をすると先に救助され捕虜になっている。

 最近ではトラック行きの命令は「死んでこい」に等しく思われている。

 海軍としては「マリアナなど爆撃で潰してやる」と大見得を切ったクセにと思うが、あれだけの損害を出しながら1年以上も続けたのは認めてやろうとも思う。


 アメリカ海軍と言うよりもアメリカがマリアナ攻略を意図したのは、B-29の完成からだった。これまでの機体とは一線を画する性能は日本の迎撃をかいくぐって、日本を直接爆撃可能と考えられた。爆弾搭載量を減らせば高度3万5000フィートを時速360マイルで巡行が出来る。迎撃可能な機体は少ないだろうと考えられた。

 海軍はまだこいつら日本を嘗めていると思った。


 そして海軍は努力した。3回のトラック沖海戦で受けた人的損失は凄まじい。今の能力はトラック沖海戦前に比べれば8割と言ったところか。

 訓練が終わりトラック環礁に居る艦隊は、アメリカの底力を見せつけているようだ。

 そこには

空母

エセックス イントレピッド バンカー・ヒル ヨークタウン(Ⅱ)

レキシントン(Ⅱ) ワスプ(Ⅱ) ヴァリー・フォージ フランクリン

エンタープライズ ホーネット

カウペンス モンテレー マナサス

カボット サン・ジャント ミヌットマン


 フランクリンは就役4ヶ月で練度に不安があるが、強引に押し込まれた。足を引っ張らねば良いが。


戦艦

アイオワ ニュージャージー サウスダコタ アラバマ

巡洋艦

ニューオーリンズ ミネアポリス タスカクルーザ

ボルチモア ボストン トレド プレマートン

ブルックリン サバンナ ホノルル ボイシ コロンビア サンタフェ

バーミングハム モービル パサデナ セントルイス

サンディエゴ サンファン オークランド リノ

駆逐艦 

 フレッチャー級駆逐艦 56隻


 艦隊はマーシャルを発進した上陸船団に先立ってマリアナ諸島と日本海軍に痛撃を与えるべく錨を上げた。





 日本には一つ懸念があった。マリアナと予想しているがトラックからマリアナ攻略ではなくて、パラオを目指していないかと。トラック-パラオ間は長いが何も無い。パラオからフィリピンはすぐそばだ。そうなればフィリピンが対日宣戦布告してくる可能性もある。

 だが、トラックを出た艦隊が輸送船団を引き連れてマリアナに近づいているとの偵察結果を得てホッとした。


次回更新 11月23日 05:00

次回はマリアナで激突か?

無いです。ごめんなさい。ヨーロッパ方面の状況を少し。

マリアナ防空戦で日本が失ったのは戦闘機中心に2000機程度です。搭乗員の戦死・行方不明や回復不能な怪我を負ったのは1000人程度。日本軍もマリアナ周辺での救助活動に力を入れています。九七式大艇や二式大艇とか有るし。


この物語世界では、日本に小型の改装空母はありません。金持ち日本なので、新規建造です。船体規模は同じですが耐久性も使い勝手も上です。艦名は計画艦の名前をそのまま使ったから。

小型の改装空母が無い理由として、予想される戦場を日本近海に限定したことから潜水艦母艦と水上機母艦の価値が低下しています。その2艦種は貨物船改造でお茶を濁しています。

大鳳は大鳳です。ほぼ同じ。いろいろ進化していますので技術的問題からの沈没は有りません。無いはずです。

隼鷹・飛鷹はコロッサス級空母と同じ発想ですが、装甲はコロッサス級空母よりも厚めで瑞鳳級相当になっています。翔鶴ベースで船型は大鳳の先行実験艦として大鳳に近い船型になっています。搭載機数は65機です。

就役は大鳳よりも早いですが第2次トラック沖海戦前後で、第3次トラック沖海戦には練度不足とされ参加していません。

瑞鳳・翔鳳・龍鳳・千歳・千代田は、龍驤を近代化した改龍驤とも言える船型です。上を軽くしたので搭載機数は30機まで減っています。小さいですが艦橋を備えているのが特徴です。大きさは四畳間の二階建てくらい。内部で1.8メートル×3.6メートル。ラッタル込み。使える面積は畳2畳分。

隼鷹・飛鷹とこれら5隻は通常時、主任務として千島から小笠原諸島の太平洋哨戒任務に就いていました。

海上護衛戦隊にはほぼ同型ですが機関出力を落とすなど簡易化された雲鷹・神鷹・沖鷹・大鷹・海鷹が配備されています。

雲龍と青龍は史実雲龍級空母と同じで飛龍ベースです。黄龍も同じ。


扶桑・山城はボロボロになりました。金剛は水線下と機関に損傷が無く高速発揮可能な艦だったので改造に回しましたが、機関も損傷したために手間が掛かりすぎるとして解体して資源化。


木曾・大井・北上・五十鈴・神通・那珂の6隻は、球磨と多摩が防空艦として運用実績が良好だったため、相次いで防空艦に改装された。大井と北上はこの物語世界では重雷装艦になっていません。


松級駆逐艦は史実よりも進化。基準排水量1600トンで船体は後期の量産性がさらに高くなった頃のような簡易な外観。海防艦の量産試験建造結果が活きました。

性能も兵装もそれなりのものを持っています。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ