第13話 マッサージ
(む~……むっ!むっ!むっ!)
俺は、少しでも、布が動くように、念じる。
(……動かん)
しかし、布は、ピクリともしなかった。
(できないな~)
(はぁ……。今日で、7日、か)
飛翔現象の練習を始めてから、7日が経過した。
(ふぅぅ……)
俺は、一旦、念じることをやめる。
(ん~……やっぱり、できる気は、するんだよな)
(でも、できては、いない)
(う~む……。これは、やっぱり……)
(練習のやり方について、根本から、考え直すべきだな)
(さてと……、これまでは、飛翔現象を起こすために、感情を昂らせようとしていた、わけだが……)
(もしかして、感情の昂ぶりって、飛翔現象に関係ない?)
(もしくは、感情の昂ぶりに以外にも、方法があるのか?)
(飛翔現象は、黒い奴か、黒い奴によって起こされた激情が、原因なのではないか、と思っていた)
(だが、その二つは、あの時、たまたま飛翔現象を起こす原因になっただけで、実際は、別のものでも、飛翔現象を起こすことが、できるんじゃないか?)
(まあ、実は、黒い奴が近くにいることが、飛翔現象を起こす唯一の方法、という可能性も、あるにはある)
(だが、それは、考えるだけ無駄だろう)
(というわけで、別の方法を、模索してみる、ってことで……)
すると……
タッ……タッ……タッ……
この部屋に近づく、足音が、聞こえてきた。
(おっ、もう正午か)
タッ……タッ……タタッ
足音が、部屋の前で停止した。
そして……
ガチャッ
「SUI!FSAEYIFUOSEI!」
父親が、部屋へ、入ってきた。
「ADSYOIEOIAEF、DFAYUIEFOEFA!SUI、ASDYFIEUFEFA!」
……タッ……タタッ
父親は、俺のもとへと、やってくる。
すると、俺の太ももへ、手を伸ばした。
そして……
ムニュ、ムニュ、ムニュ……
父親は、俺の太ももを、ほぐすように、マッサージし始めた。
(あぁ……。動かないこの体を、揉んでくれるのは、助かるな)
(体を動かさないと、血流が悪くなって、不健康になる、らしいからな)
(こうして、父親が、マッサージをしてくれるのは、かなり、ありがたい)
「AYIO、ASDFU」
しばらくすると、父親は、マッサージをやめる。
(ふぅ……すっきりした)
すると……
「N……ASDI!ASDYIUASFEDIU、SUI!」
父親は、その手に何かを持ち、俺に、見せつけてきた。
それを見て、俺は……
(はぁぁ…………。またか、面倒くさい)
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