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感想戦
「おう!、碧斗じゃねーか何やってんだこんな時間に対局はすぐに終わったって聞いてたが?、あっ、そうかお前の今日の相手あいつか、それは長いこと感想戦するだろうな。ご愁傷さま。ご苦労さん。」
そう言って労いの言葉を俺にくれたおじいさんの名前は、工藤渉九段。永世王将と永世名人、それと永世棋聖の称号を持つ、史上初の中学生棋士であり、俺の大大大先輩だ。
「お疲れ様です。工藤九段。ありがとうございます。自分も気づけていないことに気づかせて頂きましたので、良い感想戦が出来ました。九段はどうしたのですか?本日は対局入っていなかったと思いますが、」
俺は今日の対局票を思い出して言った。
「そうかそうか、お前さんが良いなら良かったんだが、対局はなかったんだが、ちと、用でな。師匠には連絡しているのか?心配しているだろう。」
九段のその言葉で慌てておれは師匠へと遅くなってしまった理由を電話で伝えるのだった。電話後、しっかり怒られました。ちょっと怖かったのは内緒の話だ。




