36/78
信じる。
「まっ、とは言いつつもそれは咲ちゃんについて
はって感じで。それ関係のことなら少しなら教えて
あげてもいいわ。碧斗くんならすぐに手に入れられる
情報だと思うけどね?」
おじいちゃんのような暖かな瞳からすぐにいつもの
冬子さんの目に戻って言う。
「どうして相澤さんについて教えてくれないのか?、
それが俺がここに来た意味?など沢山言いたいことは
ありますが、出会って短い期間でも冬子さんがなんの
意味もなく、そんな疑問ばかりのことをする訳が
ないと俺は信じています。だから俺がその言葉の
本当の意味に気付くまで何も聞きません。得られる
情報だけで下さい。それが冬子さんが思うに自分に
今必要だと思う理由を。」
冬子さんの瞳を見ながら俺は思いをぶつける。
この件について俺は逃げたりも隠れたりもしない。
一見俺にはなんにも関係のないことだと思って
いても自分がそう決めたのだ。理由なんかは
分からない。俺がそう思ったからそれを変えたいと
思ったから俺は動いている。ただそれだけ。
じっと冬子さんの瞳を眺め続けると、やがて
冬子さんの方から目を逸らして、
「そんなに見つめられると照れちゃう。ポゥッ。」
と照れ始めたが、適当にあしらって、あるファイルを
もらった。そこには「時透和臣12星制度推薦資料」
と書いてあったのだった。




