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相澤さん③
「ありがとう。そう言ってもらえたなら嬉しいわ。」
やっぱりさっきより何か歯切れが悪いように
感じる。もしかしたら可愛いとか言うのは禁句
だったかもしれない。気をつけるようにしないと。
「なら良かった。それでわざわざ僕に話かけて
くれた理由は相澤さんに関することを聞きたかった
ってことで良いですか?」
地雷を踏まないようにさっきよりも慎重に話す。
「そうね。おおむねそれであってるわ。長々話して
しまってごめんなさいね。私と同じように考えて
いるってことがわかって本当に驚いたわ。」
常磐さんが少しおどけたように言う。
「ということは、常磐さんも相澤さんに違和感を
感じてるってことですよね?僕が勝手に言っている
だけで本当かどうかなんて分からないんですが、」
「ええそうね。その通りよ。確かにあくまで予想
ではあるけど、私はほぼあっていると思っているわ
改めて森内くんの話を聞いてそう思ったわ。」
「なるほど。その根拠は?」
「私がそう思うもの。これ以上に理由がいる?」
そう言う相澤さんの顔は自信に満ちていて、それで
いてとても美しかった。




