人気者。
星翔学園は他の高校とは全く違う。午前中は
いわゆる国語や数学などの普通の高校と同じような
授業をするが、午後からは部活動の時間などの
自由時間となり、夜遅くでも学校に軽い申請を
出せば警備員などが24時間対応してくれるため
安全にやりたいことをすることが出来る。
まっ、午前中も言うて形だけの授業であって、
うるさくさえしなければ何をやっても許される。
もちろん。犯罪以外だけどな。
本当にそんなことが国から許されるのかと思うかも
しれないが、これが許される何故なら実績故にだ。
過去の卒業生などが残した実績がこの学園の
やり方の正当性を証明している。それに大きく貢献しているのがやはり、星翔学園1番のうりの12星制度
を受けていた者達だ。過去のこの制度の受講者達は
皆何かしらの功績を在学中、卒業後に残しており、
これにより国もなにも言えないようだ。まっ、
創立者である冬子さんのおじいさんの権力が未だに
残っていることも大きいと俺は思っているが、
ごほん。話が脱線してしまった。つまり何が
言いたいかと言うと、12星制度の受講者と
お近づきになれればそれだけでステータスに
なるということだ。もちろんそれ以外にも理由は
あるだろう。特に男子なんかは、前も言ったように
受講者達は皆可愛い女の子であり男なら一度は
お近づきに、あわよくば付き合いたいと思うような
容姿の子たちばかりだから、そういうよこしまな
感情を抱くやつもいるはずだ。それはこの数日間で
痛いほど感じた。
俺は、午前さえこれば午後は自由にできることと、
数日間対局が休みなので、せっかく学園に入学
したのだから、行ける日は学校に行こうという
思いから数日間毎日学園に来ているが、来る日も
来る日も俺の視界には、クラスメイトやわざわざ違う校舎から来てる同級生なんかが相澤さんの周りをたかっている姿と、常磐さんに無理に話しかけて
素っ気ない態度をとられて意気消沈している奴らや
そんな態度も良い!なんて思ってる変なやつらなど
が映っていた。相澤さんはずっと色んな人の話を
聞いて適度に相槌をうったり、ずっと笑っていたり
している。
さすがの俺もここまで来るとうざい。なにより
俺は相澤さんの机とかなり距離が近いので、
様々な声が聞こえてくる。詰め将棋を解くのも
億劫だ。それに、場合によったらこいつら俺の
席に勝手に座ったりなんかしやがる。そうなったら
恥ずかしがりやの俺が話せる訳もなく休み時間が
無駄になる。べっ、べつに怖いから話せない訳じゃ
ないんだからな。ほんとだぞ。.......。
ということで満足にトイレに行くことなんかも
出来ねー。まっ、明日から対局が入るから数日
学園は休むことになると思うし、今日我慢すれば
一旦大丈夫だと思っても、学園に来る度にこれなら
少し考えものだなと俺は思いつつ、
「はぁー、相澤さんもよくやるよな。こんなやつらと話してずっとニコニコしてて疲れないのか。」
なんて捨て台詞を小さく吐いて俺は帰路についた。
この言葉がまさか笑顔の主に聞こえているとも
知らずに.........。




