女子野球部始動!
顧問かぁ......でも歩夢の行動力は見習わないとな。とりあえず担任の清水先生のところにいってみるか。清水先生はここの出身生で教師1年目の新米教師だけど長身で爽やかだったから好印象だったな。
「失礼します。清水先生いらっしゃいますか?」
清水先生の席は一番手前だったけど、先生を呼ぶ時はこう呼ぶのがルールらしい。
「木村さん、どうしたの?」
「はい、先生はいま部活の顧問とか持ってますか」
「もってないけど、それが何か?」
「実は、部活を作りたいのですが、顧問をお願いできませんか」
「何部を作りたいの?」
「・・・・・・女子野球部です」
「じょ、女子野球!?あたらしくつくるの?」
「は、はい。だめですか?」
「そんなことないよ、なにせ俺は甲子園準決勝まで進んだ時のエースだったんだぞ!」
「そ、そうなんです!?」
「おう!顧問になるのはいいが、人数は揃ってるのか?」
「たぶん、いま篠原さんが勧誘に行ってます。あ、噂をすれば篠原さんからメールが来ました」
『とりあえず11人は集まったゾ〜(迫真)一番期待してた子が全然首を縦に振ってくれない(泣)なんとしてでも入って欲しい!』
「だそうです」
「ところどころおかしな言葉が混じってるが……」
「そういう子なので」
「そうか、11人集まったということは部としては成立するな。じゃあこの紙に入部希望者の名前を書いて明日提出してくれ」
「わかりました!」
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「あの頃の夢はまだ諦めてないからな」
絶対に詩乃たちを優勝できるレベルまで鍛え上げると心に誓った昂大だった。
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