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2nd Life:異世界で英雄になった剣士  作者: 太古
プロローグ:剣士
6/42

6話:複雑な心境

1人の男子が複雑な心境でいた。


「はぁー...」


これからどうすればいいんだ。

それもこれも少し前、


◇◆◇◆◇◆

「私、女神なの!」

少し前に1人の少女が言い放った言葉だ。


どう捉えても【痛い】発言であり、この類の言葉を発する人は【厨二病】患者と決まっている。


どうやら彼女は、自分を女神だと思い込んでおりそれを柊二に伝えた。


その為、彼は今後どのような対応をすれば良いのか分からなくなった。

◇◆◇◆◇◆


レミアと別れた柊二は色々と考えながら家に向かい、気が付けば家に着いていた。


「ただいまー」

「おかえり兄さん」


妹がエプロン姿で出迎えてくれた。ちょっとした新婚夫婦みたいだな、と柊二は思った。


「やだ、兄さんたら新婚夫婦だなんて〜」

「あれ?今声に出てた?」


今の複雑な気持ちの中に先程の発言が追加された気がする。


「それなら、ごはんにする?お風呂にする?それとも...」

「取り敢えず風呂で」

「あーん、言わせてよー!」


それ以上は危ない、と思った俺はすぐさま答えを出した。

その後に妹が何を言ったかは気にしなかった。


荷物を部屋に置き、下着と寝間着を用意して柊二は風呂へ向かう。身に着けているものを全て脱いで籠に入れて浴室のドアに手を掛ける。


すると、既に誰か風呂に入っているではないか。


ガラガラッ

「聞いてくださいよ師匠ー」

「ハッハッハ、実に愉快だ」

「・・・」



俺は1度ドアを閉めて再びドアを開ける。勿論、思いっきり開けた。


「なんで吉田がここに居るんだよ」

「おう天斬、遅かったな」

「遅かったなじゃなくて、何故ここにいる!?」


「それについては儂が話そう!!」

「いや、立たなくていいから」

「それはな……」

「話しを聞いて......」

取り敢えず爺ちゃんの話を聞こう


「儂が小僧を誘ったからだ!」

「いや、理由になってないよ」

「ムンッ!」

「見せつけるなよ」

「アハハハッ!」

確かに筋肉あるのは凄いけどさ。

つか、よく見ると俺より筋肉質なんじゃないのか?


「ところで柊二、お前悩んでいるだろう?」

表現に出さないようにしていたのに悩みについて指摘された柊二は不意をつかれドキッとした。


「やっぱり爺ちゃんには敵わないな」

「幾千の敵を目にした儂を舐めちゃいかんよ」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

風呂から出た後、妹が作った晩御飯を吉田を含めた4人で食べた。

しかし、相変わらず量が多いな...。


晩御飯を食べ終わり、食器を片付けた後に吉田は帰宅し妹の遥香は風呂へ向かった。


今、リビングには柊二と善十朗の2人きりである。

重い沈黙の中で善十朗が口を開いた。


「柊二、少し良いか?」


柊二は黙って頷いた。きっと風呂での事だろうと柊二は予想していたからだ。


「柊二、お前が悩んでいる理由については良く分からん。だが、お前がどうしたいのか迷っているなら...」


黙って聞く俺に爺ちゃんは教えてくれた。


「どうするべきなのかは、お前しか分からん」

「言う事はそれだけじゃ」


善十朗はそれだけ言うとスッ立ち上がり何処かへ行ってしまった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『どうするべきなのかは、お前しか分からん』


俺しか分からない....か。

柊二はベッドに倒れ込む。

勢い良く倒れたためボフッと音が鳴る。


「そうか、俺は迷っていたんだな。彼女と....レミアさんとどう接するのか」


俺の周りにはレミアさんの様な類の人はいなかった。だから接し方が分からなかった。


今の所レミアさんの妄想癖は俺しか知らないだろう。だけどもし、あの様な発言を教室でしたら明らかに浮いた存在になる。

全くとは言えないが理解者は少ないはずだ。


話しが大袈裟になっているかも知れないが俺は理解者を失う怖さを知っている。


だから、俺は彼女の理解者になろう。吉田や中川さんの様に平等に接しよう。


柊二は、レミア・フォンス・フォルテシアを理解しようと心に決め深い眠りについた。

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