冒険者としての活動日
できる限り週に1回どこかで投稿出来たらいいなと思っております。
『クリス、話がある』
私は今日の依頼を達成した後クリスと一緒に初めて出会った森に来ていた。
クリスは話があると言った私に対してオロオロしていたがちゃんと着いてきてくれた。
真面目な話をするならここだろうと何故か思ったので移動していたのだが着いた頃にはクリスは今にも泣きそうな顔をしていた。
『クリス、大事な話があるんだ。実は...』
そう言いかけた時クリスが口を開いた
「やだ!僕を捨てないで!お願いします、何でもしますから!」
クリスは泣きながら私に懇願してきた。
ちょっと待て、捨てるって何の話だ。
捨てるなんて私は一言も言っていない。
何を勘違いしたんだコイツは...
『落ち着いて聞いてくれ、クリス。私は別に君を捨てようだとかは思っていない。だから安心して欲しい。』
私の言葉にクリスは泣き腫らして真っ赤になった目を擦りながら言った
「じゃ、じゃあ大事な話ってなに?僕を捨てるんじゃないの?」
何故そうなったんだ。
まぁ考えても埒が明かないのでとりあえず続けた。
『大事な話というのは冒険者としての活動日が以前とは違って今後限られてくる可能性があると言う話だ。
平日に大事な予定が入ってしまってだな、おそらく休日くらいしか活動できなさそうなんだがクリスにもクリスの予定があるだろう?だから...』
「僕は休日でも大丈夫です!だからパーティー解散なんて言わないで!」
私の話を遮るなんていい度胸じゃないか、一瞬イラッとしたが言質は取れたので良しとしよう。
『では私はしばらく用事があるのでしばらくは来れそうにない。まぁさっき話した話も後3年は問題ないからあまり気にするな』
クリスは不安そうな顔をしていたが納得してくれた。
これでとりあえず当面は問題ないだろう。
私はこれから死ぬ気で転移魔術を覚えねばならんのだ。