イース視点
少しレースの入ったシャツに袖を通し鏡の前に映る自分も見る。
『ユリウスはこんなデザインが好きなのかな...』
リアがデザインしてくれた服を着るとなんだかテンションが上がる。この服は世界で1つしかなくてそれも尊敬してるリアがデザインして作られた一点物だ。
『でも...僕なんかがこんな立派な服を着て変じゃないかな...』
そう考えながら歩いているといつの間にかリアの部屋の前に立っていた。
せっかくだしリアに聞いてみよう。
コンコン
『リアいる?ちょっと服を見て欲しいんだけど』
ノックをして部屋に入るとそこには顔色は少し悪いがまるでどこかの絵本から飛び出してきたかのような美しい王子様が立っていた。
あまりの美しさに僕は思わずハッと息を飲む。
まるで自分の服の事などどうでもよく感じた。
「うちの子は世界一可愛い...」
その言葉は今までも何回か言われた言葉だ
でも今回はグッと奥に刺さったというか胸がドキドキした。
『何言ってるの?服の事を聞きに来たのであってリアの感想を聞きに来た訳じゃないんだけど...』
きっと服が王子様みたいだからそう感じたんだと自分に言い聞かせて話を逸らした。
「そうだったね、よく似合ってるよ」
その言葉がすごく嬉しかった。何故か分からないがドキドキして照れのような感情も同時に湧いてきた。
『そ、そうかな...』
顔が真っ赤になるのを感じる。
落ち着け自分...そう何度も自分に言い聞かせた。
会場に着くとご令嬢や令息方がいて自分が霞んでる様に見えた。でもリアは僕の手を引いてご飯の並んでる場所に行くと黙々と食べ始めた。
令嬢方がソワソワしながらこっちを伺っている。対してリアはまるで最初から視線などなかったかのような態度を貫きながらご飯を美味しいと言いながら食べ続けている。
食べ方綺麗だな...
本当に貴族の令息と言われても納得できるような立ち振る舞いに僕は呆気に取られてしまった。
やっぱりユリウスはすごいや...僕とは全然違う...もしもユリウスがここにいる令嬢に見初められたら...ユリウスは喜ぶんだろうか...そんな事を考えると胸がチクチクと痛んだ。
リアはまるで王子様だ。好きになる令嬢はいるだろう。その時リアはどんな反応をするんだろう...いつの間にか頭の中が不安と恐怖でいっぱいになった。




