最後の試験とこれまで
最後の試験は女子はマナー、男子は剣術だ。
私含めて女子生徒は3人しか居なかった。
試験監督について会場の前まで行くと試験監督から食事を取りなさい、会話をしなさいとだけ言われた。最初は意味がわからなかったが会場に入るとその意味を理解することが出来た。
そこはパーティ会場のようになっていて令嬢の皆様が優雅にパーティを楽しんでいた。
つまりここが試験会場でその会場でどれだけ試験監督の満足の行く振る舞いができるかが試験という訳だ。内心やべぇーと焦っていると、公爵令嬢が挨拶をしに来て下さった。私は彼女よりも深いカーテシーをするとその後さりげなく商会の話をし始めた。もちろん宣伝である。
その後も順調にことは進み無事に試験は終了した。
家に帰ると兄様が出迎えてくれた。
「おかえり、ユリア。試験はどうだったかい?」
『ただいまですわお兄様、試験は問題なく終わりましたわ』
「それは良かった。僕の可愛い妹になにかあったら心配だからね」
そんな他愛もない話をしながら私はテーブルについた。父は結果が楽しみだねと応援してくれたが母は不満という顔をしていた。
それから数日後...
私宛の手紙が学園から届いた。
内容は勿論合否発表の手紙だ。私はドキドキしていた、こんな感覚は高校受験以来だ。私は急いで父と兄に知らせた。おっと忘れてた、無論母にもね
皆で中身を開けて見てみるとそこには
"合格"
『やったわ!私合格したわ!お兄様!お父様!私合格したわ!』
私はめいっぱい喜んだ。それはそれは喜んだ。
「やったねユリア!僕もすっごく嬉しいよ!初等部で合格したのは第一皇子殿下以来だよ!」
「流石私の娘だ、良くやってくれたユリア。今日はお祝いだ」
「おめでとうユリア、私は嬉しいわ」
最後の母の言葉に思わずえっ?と言葉が出そうになったがグッと堪えた。
『ありがとうございます、お母様』
どうもあの騒動以来私は母のことが苦手だ。
元々前世の記憶持ちという事もあり完全に他人として見るようになってしまった。
その晩は私の好きな食べ物がテーブルに並んだ。
「では、ユリアの合格を祝して...乾杯!」
はぁ〜疲れた。
私は部屋のベッドで現在の状況整理とこれまでの反省を本に書き出していた。
『悪役令嬢っぽくを意識しすぎて強く言い過ぎたのは失敗ね』
『クリス以外にも仲間を集めようかな...タンカーを入れたらクリスはもっと楽になるかなー』
悩みどころである。そもそも人見知りなクリスが新しい仲間と打ち解けられるだろうか?
自分がこれからも頑張るので今のままでいいとか言いそうである。
この問題はその時決めるかー(笑)
さて、次は商会である。
見た所順調で、私が出したアイディアもしっかり実現出来ている。職人の確保もできてるし、人員の確保もバッチリだ。何故ならこの国ではリネルシャン商会以上にホワイトな企業などないからだ。
結構この国の常識はブラックで休暇なんてものは下請けが一日あるかないか、上級職に至ってはそんなものは幻だ。
だがしかし!リネルシャンは違う!
週に2回の休みと有給制度、さらに男女関わらず実力主義で贔屓などは一切ない。
おまけに従業員が怪我や病気、出産などでやめても5年以上働いていたらまたやりたい時の為に積極的に再雇用する制度!!
まだまだあるが続きは明日しよう、
私は本に自分以外が開くと白紙に見える、そして持ち上がらなくなる魔法をかけると静かに眠りについた。




