魔導師ギルドにて(2)
あの魔族らしき女性が言った通り、倒れていた女生徒達は、すぐに、回復して起き上がった。
その後は、何事も無かったかの様に会議室に入り、各々(おのおの)受験票の番号と同じ席番に着席するのだが、僕は、受験票を貰っていないので、番号の書いてない席を探して座る事にした。
時を待たず、学院以外からの受験生も入室し、席番を見付けては、着席していった。
後から入ってきた人達の年齢層は様々で、皆、ローブを着ていた事から、大方の人達が冒険者なのだと言う事が判った。
ほぼ席が埋まり、入室する人が途切れると、僕の名前を間違えて覚えて行った魔族らしき女性が、入って来て、
「私は、今回の試験の審査役のスーリヤです。
そして後のつるペタも同じく審査役のアレイシアです。
皆さんには、これから、この場所で筆記試験を受けてもらいますが、簡単な論文形式の問題が5問で制限時間は2時間有りますが、あまり長々と書き込まなくていいです。
分かりやすくシンプルな回答を心掛けて下さい。
最後にカンニング等の不正を見付けた場合、失格にはせず、有無言わさず眠りに就いてもらいますので覚悟して下さい。
では、問題を配ります。」
こうして、よく分からない説明の後、静かに試験は、開始された。
ちなみに、僕にも問題と答案用紙が配られてきたけど、すぐにアレイシアさんが持って行き、フムフムと問題を見てから、何か書き込んでから、僕の机に戻し、
「ダーリンは、何も書かずにこのまま提出するのじゃ。」
と言って見回りを始めたので、アレイシアさんが何を書いたのか見てみると。
誰が、つるペタじゃ!妾は、ダーリンに胸を揉んで貰って、もうすぐ巨乳のナイスバデーになるのじゃ!その時になって吠え面かくなよ、巨乳のクセに男日照りの没落魔王が!
何か、とんでもない事が書いてある(汗)
しかも、スーリヤさんって魔王なの?
このまま提出してもいいのだろうか?しかも答案用紙に僕の名前が書いてある。
取り敢えず、アレイシアさんの名前に書き換えておいた。
試験開始から、20分程経ったところで、レイナさんが、挙手して、
「全て回答を書き終わりましたので、退室しても宜しいですか?」
「うむ、早いなぁ、名前等の書き洩れが無いか確認して無ければ、答案用紙を裏返して速やかに退室しなさい。」
スーリヤさんに言われるまま、レイナさんが退室したので、筆記試験免除の僕も続けて退室したらすぐにルナさんまで出てきた。
「2人とも早かったんですね。」
「まぁシンプルに答えろって言ってたから、簡単に解りやすく書いたら、この位の時間で済んだわ。」
「私もそんな感じね、魔法の基礎をちゃんとやってれば簡単よ。」
「それから、試験官のスーリヤさんって魔王らしいですよ。」
「ほぉ~、道理で先程の魔法も、中々のもんだったからね。」
「そうそう、魔力を練って発動するまでの時間とか、凄く早かったし狙いもドンピシャって感じだっわね。」
「サシで撃ち合う勝負なら、レオも負けるかもな(笑)」
「いやいや、僕の魔法って破壊力に特化しただけで、発動速度は、あまり重視してませんから、勝負になりせんよ。」
「まぁ、レオは、あれだけの破壊力のある魔法を無詠唱で撃てる事、事態が化け物だけど、次は、いかにして発動速度を上げるか頑張ってみれば?」
「レイナさんって、僕のお姉さん達みたいに、良い課題を出してくれますね。
お姉ちゃんって呼びたくなりました(笑)」
「………そう呼びたければ呼んでも良いよ、むしろ大歓迎だよ。」
「ルナがそう言うのなら、私の事も、お姉ちゃんと呼んでくれていいのだぞ。」
「分かりました。皆が居る時はさすがに恥ずかしいので、誰も居ない時は、レイナ姉さんとルナ姉さんって呼ばして貰うと思います。」
「なんだ、思うだけなの?折角、お姉ちゃんって呼んで貰えると思ったのに。」
とルナが嘘泣きをすると、
「分かりました。お姉ちゃんど呼ばせて貰います!」
「やったな!ルナ、嘘泣きした甲斐があったな(笑)」
「えぇ~~!ルナさん嘘泣きだったの?」
「ルナお姉ちゃんでしょ!」
「分かりました、ルナお姉ちゃん!」
「レオ、レオ!私もお姉ちゃんと呼んでくれ!」
「はい、レイナお姉ちゃん!」
「くぅ~~~~~~~~~~!初めてお姉ちゃんって呼んで貰えた!」
「レイナさん感動し過ぎですよ。」
そんな事をしているうちにサファイアさん達が、試験を終えて出てきたので、2人をお姉ちゃんと呼べなくなったのだが、何故か2人の機嫌が悪くなった。




