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魔導師ギルド受験者用特別補習(2)だけど、あまり補習のシーンは有りません。

 特別補習で、アレイシアさんの挑発に乗って、また、ドームの壁に穴を開けてしまい、補習を中断させてしまった。

 今回は、僕が一番最後だったので、取り敢えず全員、魔法を放った後で、ほんの少しだが補習授業も形になったから、申し訳ないと言う気持ちも、前回程重くのし掛かってはこないものの、僕のせいで補習授業がストップしてしまった事実には変わり無い。


 登校中にそんな事を考えていたら、いつの間にか、アレイシアさんが僕と腕を組んでいた。


「ダーリン、今日から試験の日迄、妾と一緒に勉強じゃ!」


「へ?」


 僕は、かなり変な顔で返事してしまった。


「ダーリンの事を取って食うわけじゃないから、安心するのじゃ!

 ダーリンの魔法は、少々特殊な物が多いので、1つ1つ解説して貰い、それをレポートにまとめさせて欲しいのじゃが、良いだろうか?」


 その程度ならと、軽い気持ちで返事したら、有無を言わさず、理事長室に連れ込まれた。

 その後は、ドームに入り、魔法を撃っては、解説し、アレイシアさんの疑問に対して丁寧に説明、それをアレイシアさんがレポートにまとめる。

 と言う作業を、放課後まで繰り返した。


 そして放課後は、補習メンバーに加わるのだが、何故か、3年生達のグループに混じり、講師の先生と共に教える側にまわらされた。

 こんな事が魔導師ギルドの試験2日前まで続き、試験の前日には、朝からアレイシアさんと魔導師ギルドを運営する、魔術師協会にレポートを持ち込み、レポートの内容について、協会の幹部の方々からの質問に答え、それが終わった頃には、既に王都は夕闇に包まれ始めていた。


 寮に戻る前に、アレイシアさんが、時間を取らせて悪かったと、食事に連れて行ってくれたのだが、王都でも有名な店で、王族の方々もたまに顔を出す程の店に入った。

 店の中は、シックな木目調で、センスの良い調度品が、程よく並べられ厳かな雰囲気を醸し出していた。

 僕達は2階のVIPルームの個室に通されたのだが、こちらは、宮殿内部の様に荘厳な部屋で、2人で食事するには広すぎて、何だか落ち着かなかった。


「アレイシアさん、こんな凄い処で食事しても良いんですか?」


「心配せずとも、妾は、ここの共同出資者の1人だから、顔パスじゃ!

 ダーリンの事も紹介するから、今後は気楽に食べに来るが良いぞ♡」


「気楽にって、ここに来れる程のお小遣い持ってないですよ!」


「なに、お金の心配なら、妾に付けておけば良いのじゃ、この店の純利益の内10%は、配当金として、妾に入って来るのじゃから、そちらと相殺すればいいのじゃ!」


「それは、何か申し訳ないと言うか…………」


「心配は、要らぬ妾の未来の夫なのじゃから、妾の物はダーリンの物じゃ!」


「えー!結婚前提なんですか?」


「妾では、不満か?」


「僕に不満は有りませんが、一応カルナ姉ちゃんが、僕を夫にするって言ってるから、僕は、それに従おうと思ってます。」


「その件なのじゃが、この前ダーリンの姉上達が学校を見にきた時に少し話したのじゃ。

 姉のレダ様が言うには、ダーリンの嫁は別に何人いても構わないと言っておったので、妾も立候補した時点で、レダ様に婚約者と認めて頂いたぞ。」


「…………………」


 僕が言葉に詰まり、会話が途切れたところで、個室のドアがひらき、壮年の男性が、「失礼します。」と入ってきた。


「アレイシア様、本日は、何かお祝い事とお聴きしましたが、どの様な事なのでしょうか?」


「今宵は、妾の婚約者の賢者認定祝いじゃ!

 支配人よ、後でスタッフ一同に祝儀として、金貨一枚づつ渡してやるが良い!」


「これは(かたじけ)ない!それでは、シェフ以下スタッフ一同、最高のおもてなしをさせて頂きます。」


 そう言って、壮年の支配人は部屋を後にした。


 僕を見詰めてニコニコしているアレイシアさんに、


「さっき、賢者認定とか言っていませんでしたか?」


「ああ、それなのじゃが、今日のレポートの質疑応答で内容が認められたので、ダーリンは、賢者に認定されたのじゃ、レポートの内容から、大賢者相当の内容だったのじゃが、大賢者に成るには、成人していなければならないので、現時点では、賢者だが成人すれば、すぐに大賢者の称号が与えられる事になっておるぞ!」


 何か僕の知らない所で、レダ姉さんやアレイシアさんが、色々動いてくれているのだが、僕自身、何も聞かされていないのが、少し気になるのだが、一応、僕の事を思っての行動なので、文句は言えないのだが、レダ姉さん僕の嫁は何人いても良いってどう言う事なんだ?



 その後、食事を済ませ店を出る時、支配人に、パスケースを渡された。


「今後、当店に御来店の際に、このパスケースを提示頂ければ、特別サービスを受けられるので、御来店の際には忘れずにお持ち下さい。」


 とパスケースの説明をされた。


「こちらこそ、料理の味もサービスも心いく迄堪能させて頂きました。

 スタッフの皆様に、大変満足出来ましたと、お伝え下さい。」


 そう言うと、支配人さんは、深々と頭を下げて、


「レオ様にアレイシア様、又の御来店をお待ちしております。」


 と、年端もいかない僕に対して、この上の無い程丁寧な対応をしてくれた事に少し感動してしまった。

 帰りの道、


「ダーリン、あの店は、どうじゃった?」


「アレイシアさんに、感謝です。

 スタッフの皆さん、とても親切な対応で、料理は文句無しに美味しかったし、店の雰囲気も最高でした。

 ただ、2人っきりで食事するなら、もう少し小ぢんまりとした部屋の方が落ち着きますね。」


「一応そんな部屋も有るのじゃが、今回は、お祝い事なので、王族が使う部屋に入ったのじゃ(笑)」


「道理で、あの部屋、王宮の中みたいな感じだったんだ。」


「ダーリンは、王宮の中を見た事あるのか?」


「いや、見た事無いけど、ん?何で王宮の中って思ったんだろう?」


 少し悩んでいると、アレイシアさんが、


「ダーリンは、最初に会った時に友達からと言ってくれたが、一足飛びに婚約者になったのは良いのだけれど、その間にある、恋人が抜けておるのが、妾は、納得がいかんのじゃ!

 だから、これからは、婚約者であって、恋人同士と言う事で良いなダーリン♡!」


 そう言うと、返事をしようと思った僕の唇は、アレイシアさんの柔らかい唇に塞がれていた。

 僕が、ただ驚いていると、暫くして唇を離したアレイシアさんが、


「これで、恋人同士と言うわけじゃな♡次は、ダーリンからキスして欲しいものじゃ♡」


そう言ってアレイシアさんは、手を振りながら、「お休みなさいダーリン!」と叫びながら、走って帰って行った。



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