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レオとサファイア(ほぼ会話)

 レオがサファイアと食堂に戻ると、2人の残していった食べ掛けの食事を乗せた食器は、既に片付けられていた。


「あれっ?片付けられてるね、先輩。」


「そうね、食事の途中で席を離れた私達が悪いから、仕方ないわ。

 それから、私の名前は、サファイア、サファイア・オールマン、サファイアと呼んでくれるといいわ。」


「サファイア先輩ですね。名乗り遅れましたが、僕の名前は、レオ・エルディオスです。

 先輩の好きに呼んで頂いて構わないですよ。」


 と2人の自己紹介が済んだところで、食堂で働くお姉さんが、


「あんた達でしょ、食べ掛けを残して出て行ったの、まだ、手を付けたばかりだったから、残してあるから、取りに来て。」


 気を利かせた、食堂スタッフの人が、僕達の食べ掛けを残しておいてくれていた。


 サファイア先輩と2人で向かい合わせに席をとり、食事を再開すると、先輩の視線が気になったので、


「僕の顔、変ですか?」


「あっ!ごめんなさい、貴方の様な年下の男の子が、ドームの壁を壊す程の魔法を使ったののが、信じられなくて、つい見詰めていましまた。

 食べ難かったでしょ、ごめんなさいね。」


「サファイア先輩って、噂と違って、親しみ易い先輩なんですね。」


「いや、どんな噂か知らないけど、私は、その噂通りの人間なのでしょう。

 私は、人見知りの上に、小心者で、人と話すのが苦手なの。

 でも、レオ君が年下だからか?とても話しやすくて、他人とこんなに話せてる自分に驚いてるわ。」


「そうなんですか?さっき始めて廊下で話した時の、僕の印象は、少し恥ずかしがりなお姉さんって感じでしたけど。」


「その程度に思われていたのなら嬉しいわね。

 しかし、日頃、他人を警戒ばかりしている私が、何の警戒心も持たずに話せるのは、君が、私の従姉妹に似ているからなのかしら?」


「僕に似た従姉妹が居るのですね。」


「まぁ、従姉妹はこの際どうでもよくて、私はレオ君と、魔法について色んな話しをしたかったの。

 クラスの皆が話す様な、恋愛の事、遊びの事に興味がなくて、魔法の事だけ話せる友達が欲しかったの、だから、最初はクラスの人とも喋っていたのだけれど、会話の内容がどうも合わなくて、そのうち孤立してしまったのよ。

 本来、学生なんだから、学業に沿った話しならば、私も納得できたのでしょうけれど、クラスの人達の話し掛けてくる内容は、学業と魔法に関係無い事ばかりで、うんざりしてしまいましたの。」


「そっか、先輩は、真面目で勉強熱心なんですね。

 少し聞きたいのですが、先輩は、勉強の息抜きって何してますか?」


「魔法の事を考えてるわ。

 魔法の研究をしている時が、私の至福の時間ですの。

 ですから、本日の特別講師の方の講義は、魔法に対するアプローチが魔術書等とは、全く違うアプローチで、とても参考になりましたわ!

 まさに、目から鱗が落ちる思いでした。」


「レダ姉さんの話し、そんなに参考になったのなら、僕も嬉しいです。」


「あら?あの特別講師の方は、レオ君の、お姉様でいらしたの?」


「はい、レダ姉さんが僕に魔法と勉強を教えてくれました。

 レダ姉さんの講義の時、黒板の横で、じっとしていたのは、カルナ姉ちゃんで、僕に格闘技と剣術を教えてくれたんです。」


「君は、あの講師の弟で、彼女から魔法を習ったのか?」


「はい、基礎から応用、新術構築理論まで教えてもらい、後は自分で研究しろって。」


「それって、もう教える事が無くなったって事?」


「多分、そんな感じだと思います。」


「なる程、納得したわ。

 ところで、君がドームの弟に穴を開けた魔法について教えて貰いたいのだけど、良いかしら?」


「良いですよ、簡単に言うと、あの魔法はフレアです。」


「エッ?フレアって、もっとこう………」


「そうですわね、普通のフレアって、準範囲魔法って感じでかなり広範囲に広がるのを、魔力操作で、指向性を一点に集中させて、1本の紐の様に紡ぎ上げると、理論上ですが、フレアの中心温度の千倍を超える熱量を生み出します。

 名付けるなら、収束型フレアですね。」


「レオ君、君は、さらっと魔法の技術を、1人で100年分進んでしまっているんじゃないの?

 あのドームの結界とドームの壁は、国内最強と言われる大魔導師の理事長先生でも破壊出来ないって言ってたのよ。

 君は、その年で理事長先生を超えてしまっている。

 君は、将来何になるつもりなのですか?」


「冒険者しながら、学校の先生ってのが理想です。」


「君の実力を考えると、あまりにささやかな望みだと思うのだけど。」


「僕は、ここに来る前は、姉さんの診療所で、近所の子供達に、読み書きと、算数を教えていたんです。

 だから、僕が教員資格を取得出来れば、近所の子供達に、学歴の修了証を与える事が出来ると思って。」


「貴方は、欲がないけど、素晴らしい夢をお持ちなのですね。

 私は、年下の貴方の事を尊敬に値する人物と思います。」


「僕も、サファイア先輩の学業と魔法に対して真摯に向き合う姿勢は、尊敬に値すると思います。

 良かったら、これからも、たまにお話しさせて貰えると嬉しいのですが…………」


「それは、こちらからお願いしたかった事だわ、こんな、私で良ければ、これからも仲良くして頂けると嬉しいわ。」


 こうして僕は、サファイア先輩と、仲良くなる事が出来た。




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