表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/64

堕天使=悪魔とドラゴン出産に立ち会う

 レダ達が、猟師の家に着くと、猟師の奥さん、名前は確か、メリッサ、既に大量の脂汗をかいて、痛みに耐えていた。


「メリッサさん、大丈夫?もう安心して良いわよ。」


 レダは、メリッサを落ち着かせようと、優しい声をかける。

 しかしメリッサは、返事どころではなく、痛みに呼吸も乱れ、更には、既に破水しており、お産が始まろうとしていた。


「旦那さん、時間がない、大きなたらいに水汲んで来て、それから、タオルを何枚か持って来て!」


 レダが叫ぶと、猟師は、言われた物を用意するために、部屋を出ていった。

 カルナは、抱いて来たエルを降ろして、メリッサの肩に手を触れて、


「落ち着いて、深呼吸するのよ。」


 と言った、するとカルナの手から、波の様に淡い光が流れて、メリッサの乱れた呼吸も落ち着き始めた。


「カルナ、なかなか気が利くわね!

 メリッサさん、呼吸は、ヒッヒと鼻から2回吸ってフーと口から吐くのよ、やってみて!」


 カルナによって、痛みが和らいだメリッサは、レダに言われた呼吸を試す、


「そう、その調子で続けて。」


 猟師が、たらいと、ありったけのタオルを準備して戻って来ると、


「旦那さん、アンタ血を見るの平気?」


「ああ、大丈夫だ!」


「なら、奥さんの手を握って、励ましてあげて!」


「カルナ、たらいの水、40℃に温めて。」


「もう温まってるよ。」


「おっ、仕事早いな(笑)

 じゃあ始めようか!ってメリッサさん、何でまだ、パンツ履いてるの?

 パンツ貼り付いて脱がせ難いから切っていい?」


「切らないで、お気に入りなの!」


「仕方ない、じゃあ、脱がすわよ。」


「お願い。」


 レダは、張り付いたパンツを何とか脱がせて、


「じゃあ、軽く、いきんでみよう……あれ?」


 レダが、いきんでみようかと言いきらないうちに、赤ちゃんが出て来てしまった。


「メリッサさん、産まれたよ!赤ちゃん、元気な女の子だよ。

 パンツ脱がすより簡単に産まれちゃったわね(笑)」


 レダは、笑いながら、素早くへその緒を切ったりと、産後処理を済ませ、赤ちゃんを湯浴みしてキレイに拭き上げ、赤ん坊の体に軟膏の様なモノを塗ると、乾いたタオルにくるんで、メリッサの横に寝かせた。

 メリッサは、産まれた我が子を慈しむ様な眼差しで見つめながら、一筋の涙を流した。


「レダさん、それに、ドラちゃん、ありがとう!

 私、お母さんになったんだね!」


 と言うと、レダが、おもむろに、マジックバッグから取り出したポーションをメリッサに飲ませた。


「これで産後の、体力回復する筈よ。」


「ありがとう!楽になったわ。この娘、美人に成ったら、エルちゃんのお嫁さんになれるかな?」


「エルは、この国で一番いい男になるんだから、競争激しいわよ(笑)」


「エルは、私の旦那になるんだよ。」


 カルナが、言うとレダが驚いて、


「カルナも狙っているのか?」


「エッ?カルナって?」


 自分が知るドラちゃんの事を、カルナと呼んだレダに驚いて、メリッサが声をあげると、


「今まで、ドラって呼んでたのは、この子のファミリーネームの略なのよ、正式にうちの養女になったから、ちゃんとした名前で呼ぶ事にしたのよ。」


 とレダは、しどろもどろの苦しい言い訳をすると、メリッサが、


「そうなの、知らなかっわ、今度、友達に会ったら教えておくわね。」


「しかし、同じ日に、近所でお産が重なるなんて、珍しいわね!」


「何言ってるの!最近、毎日、何処かでお産が有って、産婆さんが、身体が持たないって言ってるわよ。」


「何でまた?」


「レダさんのせいじゃないの!

 チョッと、耳貸しなさい。」


 そう言ってメリッサは、旦那に聞かれないように、レダに耳打ちした。


 出産ラッシュは、レダの売り出した精力剤のせいだった。


「レダさん、お産も出来るなら、もうすぐ生まれる友達に教えておくわね。

 この先、少し忙しくなるかもよ(笑)」


 まぁ確かに診療所であるから、病人や怪我人は、来ると思っていたが、お産は、想定外だった。

 しかも現在続いてる出産ラッシュは、自分が売り出した、精力剤によって、引き起こされてしまったのだ。

 更には、メリッサが、知り合いの妊婦に紹介すると言っていたので、今後、お産の手伝いが増えるだろう。

 当初は、冒険者の為にと思って始めた診療所の筈が、一向に来ない冒険者。

 レダは、診療所の看板を、産婦人科に書き換えようか、本気で悩み始めるのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ