エル、初めて喋る
本日、2本目短いです。
レダの血液を飲まされたエルに、聖邪の加護が発現したので、早速、エルに念話を試みるも、返事がない。
「何故じゃ?返事がないぞ?」
「ん?こっちに返事きたよ。」
「何故、儂の方には返事が来んのじゃ?」
「無理矢理、血を飲まされたから、と言ってるよ。」
「エル、済まぬ、もう無理矢理、血を飲ましたりしないから、許してくれ、儂もお主と話がしてみたかっんじゃ。」
「本当に飲まさないって聞いてるけど?」
「あぁ!約束する。」
『お腹減った。』
「おぉ!聞こえるぞ、すぐに山羊の乳を飲ませてやろう!」
レダは、喜び勇んで山羊の乳を搾りにいった。
残されたドラは、ポツリと、
「念話が通ったのに、何故、喋って返事してるんだろう?」
庭先を見ると、哺乳瓶を持ったレダが笑顔で山羊の乳を搾っていた。
山羊の乳を飲んで、エルは、ご満悦の様子でニコニコしている、そんなエルに、レダが、
「エルよ、念話が出来るなら、そろそろ普通に喋れたり出来ないのか?」
と声を出して尋ねたところ、エルは、可愛く小首を傾げてから、
『声、出してみる。』
エルが念話で応えると、
「ドラ!エルが何か喋るぞ!」
嬉しさのあまり、大声でドラに叫ぶと、
「レダ、大丈夫、私にも聞こえた。」
どうやら、この念話は、2人に届いていた。
そして、エルは、ゆっくりと口を開き、言葉を紡ごうとする。
レダとドラは、期待に胸を膨らませ、その視線はエルの口元にくぎ付けだった。
そして、いょいよエルの口から言葉が発せられた。
「カルナ。だいしゅき。」
「レダも、だいしゅき。」
レダが、大好きと言われ、感動にうち震えながら、エルを抱き上げた時
「ん?カルナって?」
と口に出して、隣のドラの方を見るとドラの身体が、眩い光に包まれていた。
※カルナ=サンスクリット語で慈愛と言う意味です。




