4-8
ゆったりとした黒衣の裾を、逆まく風にはためかせ。
仮面の男が進む道には、怪人たちの折り重なった死体が山と築かれた。
そこに白馬で現れたのは、例の青騎士、ブルー・シュバリエ。
メカ・カタパルトの無残な残骸に激怒した彼は剣を抜き、
馬の背中からひらりと飛びぶなり、必殺技を繰り出した。
一分間に千発の突き。
だが、その突きの合間を抜けて、仮面の男はやすやすと剣の持ち手のそばに近づいていた。
五指を揃えた手刀の刃。
直後カメラにきらめいたのは、切断された剣の刃先がくるくると宙を舞い陽に光る、その一瞬の反射光であり——
驚きに目を見張る青騎士が、自分の胸を貫きえぐった敵の手刀を見下ろして、はげしく吐血するまで2秒。
彼がその場に崩れ落ちると、敵は途端に興味をなくし、ふらりとその場を去ろうとしたが、
カンフー・マスター「チャン・ドラゴン」の、蹴りがその後頭部を撃った。
「アチョーッ!!!」
音はなくとも口元だけで、どんな叫びか想像できた。
近接距離ならコイツが強い、
「並」の敵なら倒せただろう。
だが不意を突いた鋭い蹴りも、仮面のヤツにはまるで通じず。
何事もなく振り向く敵に、なおも追撃を打ち込むチャン、
その高速の拳足さえも、ぬるぬるとした動きでさばかれすべて虚空に流されていく。
ドラゴン決死の崩拳も、最後はなんなく打ち返されて、その衝撃でチャン・ドラゴンは瓦礫の山に吹き飛ばされた。




