37/155
3-5
謎の隕石落下から、もう2週間が経過した。
あれからたったの2週間。
世間を震撼させた事件は、
現時点でも「継続中」で、
日を追うごとに「悪化」していた。
隕石は1つだけじゃなかった。
続く2つ目3つ目が、無差別に街に降り注ぎ。
死傷者と行方不明者の数は今なお増加し続けていた。
政治家たちは大あわて、
国は対処に手が追いつかず、
テレビをつければ専門家たちがあれやこれやの水掛け論。
だけど、だれにもわからなかった。
——この「隕石」の、正体が。
なにより不可解だったのは、
隕石が落ちたはずの地点に、巨大なクレーターはあるものの、そこにあるべき「隕石自体」がどこにも見つからないという、冗談みたいな現象だった。
有志によって撮影されて、メディアに流れた写真中には、たしかに上空から飛来する「黒い球体」が写っていたが、
「それ」は地面に落ちた途端に、跡形もなく消えてしまった。
正体不明の攻撃に、ひとびとは朝も夜もなく怯え。
被害はどんどん広がるくせに、救助は依然として足りず。
苦しみの声が街を呑み込み、
もう、金になるとかならないだとか、そんなの言ってる場合じゃなかった。
あちこちバラバラになった町を、おれは毎日走り回った。
この未曾有の危機的状況に、警視省はついに国を挙げて、思い切った対策に出た。




