表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
1.ヒーローなんてしたくねぇ
1/155

1-1



「白いボディのニューヒーロー。正義の味方、シープマン!」



街の広場の空を覆った、スカイ・ヴィジョンにニュースが映る。

正体不明のヒーローが、犯罪組織の悪の首領をたったひとりで捕まえたとか。


(よせやい、そんなつまんねぇ話)


……ちっともカネになりゃしない。


思わずちいさくため息がでた。



この際だから言っとくが、おれはヒーローなんてきらいだ。



悪事の度にホイホイ呼ばれ、だれかのためだ、正義のためだと命からがら戦ったのに、「見返り」求めちゃいけないなんて……


そんなの損してばっかじゃねえか。

勝っても負けても損ばっかりだ。


(あーあ、ちくしょう、バカらしい。おれはそんなのゴメンだね、やりたいやつの気がしれねぇや!)


心でさんざん悪態ついて、うなだれながら歩きだすおれの、背後で自動ドアが閉まって、さっきまでいたパチンコホールの熱気がウソのように途切れた。



(ヤバいよなぁ、マジでヤバい……月に一度の『支給日』なのに……初日で半分、もっていかれた……)


今日は朝からとにかく負けて、ヤバいヤバいとわかってたのに、


(次で勝てる……まだ勝てる……)

 

ねばりにねばってあがいた結果、きれいさっぱりスカンピン♪


……知ってるさ、おれはとことんあきらめがわるい。

だからいつも損ばかりしている。



奈良部羊一ナラベヨーイチ、17歳。

バカに生まれて17年目、本気のピンチに直面中だ。


(『あいつら』ぜったい怒るだろうな。なんとか家に帰り着くまえに、うまい『いいわけ』考えないと……)




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ