第0話 表紙、あらすじ
東の都が江戸とも東京とも呼ばれ、道行く人々の中には、散切り頭の洋装の者もあれば、髷姿の艶な和装の者もあり。寂しい狐野を、幽霊機関車が走り抜けて行きます。
迷信と啓蒙が溶けあう明治の御代に、忘れられた過去から抜け出してきたような男が一人、いや二人か。一人は迷信を意匠としてまとい、一人は荒ぶる刀を佩いて。時代の流れに棹差すような二人組。
意地を通せば窮屈だ。とかく人の世は住みにくい。たとえ後の文豪の言葉が正しかろうと、それでも通してこその意地でもありましょう。
土御門光雄と舩坂和馬少尉に、看板娘の立花美由紀を加えての物語。寝子に狐に夜嵐に。憑き物話に始まり、怪しげな霊水を奉じる心水教での神隠しへと繋がります。
二代目教祖と目される少女、白糸嬢が行方知れずとなりまして。失せ物探しの依頼を受けた光雄ですが、裏には様々な嘘と思惑が絡み合っておるようです。まずは第一部開幕。細工は流々、眉に唾つけ仕上げを御覧じろ。
【表紙は、うろこ道さんに描いて頂きました】
【週1更新を目処に、ぼちぼちと投稿します】
【スマホ縦置き21字折り返しで書いてます】
【小説家になろう、エブリスタともに投稿中】