第十話 学校
剣道場を出て森沿いに二人で歩いていく
暫く歩いていくと建設中の看板がかけられた壁に囲まれた一画が見えてくる
「ここに大学棟が建つんだって、うちの学校は私学で小・中・高の一貫教育だったのが
大学部を入れて小・中・高・大の一貫教育になるみたいだ」
とユウが言う
「学校とな・・・?」
とマオが問う
「そうだね~子供達を集めて色々なことを教育というか教えたり学んだりする場所で
年齢範囲によって小・中・高・大と学習内容のレベルが上がっていくんだ」
とユウが答える
「学校か、儂も色々学んでみたいな」
とマオが言う
「マオちゃんも明日の月曜は手続するから無理だけど火曜から僕たちと一緒に学校に通うんだよ」
「へ?儂もか?明後日からというのもまた急じゃの?」
「この学校は父さんの工場が出資していてお母さんが理事長してるから結構無理が利くんだって」
「ユウの両親はかなりの権力を持っておるのじゃな」
「そうなんだよね・・・・」
とユウは何か不満げに答える
気を取り直してユウが言う
「ここで話していても仕方がないからもう少し進もう」
歩いていくと工事中の壁が普通の壁に代わり門が見えてきた高等部と書いてあった
「ここは高校、僕たちが通う中学は次の門だね」
と歩き出すユウ
中等部と書かれた看板が掛けられた門の前に着く
「ここが僕たちが通う中学校だよ」
とユウ
「毎回ここまで歩くのか」
と不服そうなマオ
魔王であったときは偶にワールに連れられて闘いに出る以外は
一日の運動が自室と転移室の移動だけで終わる日々だったから・・・
「外回りだと結構歩くけど僕達は森の中入れるから多少は近道できるから・・・」
とユウが励ます
「学校の中の案内は火曜日にするから次に行こう」
とユウがマオの手を取る
ごく普通にユウがマオの手を取ってるが
ミオに言われたからだった
「マオちゃんは異世界からきて右も左も判らないんだから迷わないように
しっかり手を握って案内してあげて」
と、そしてマオの方は
この世界のことを殆ど分からないから手を連れられて歩くのが普通と思ったからであった
歩いていく小学部の門を通り越して
そして幼稚園の門を通り過ぎる
「ユウよ、まだ歩くのか~」
歩き疲れたマオが駄々をこねる
「そうだね少し休憩しようか」
ユウが少し先にある自販機と傍に置かれたベンチを差す
「もう歩き疲れたぞ」
とベンチに座るマオ
「マオさんはどんな飲み物欲しい?」
「甘いものがいいの~」
「じゃ、果物がいいかな?」
ユウがオレンジジュースを2つ買い一つをマオに渡す
「うぉ冷たいな、なんじゃこの筒は?」
「こうやって栓を開けて飲むんだよ」
とマオの前で缶の栓を開けて飲んで見せる
「こうじゃなっと冷たいの~乾いた喉に美味さが染み渡るわ」
よほど喉が渇いていたのか一気に飲み干してしまうマオ
「うむ、もう無くなってしまったぞ」
「どうだった?」
とマオから空き缶を受け取り自分の缶と一緒にゴミ箱に捨てるユウが聞く
「美味い搾りたての果汁が冷えた状態であんな缶から出てくるとは驚きじゃの」
「よかった、もう少し歩ける?」
「うむ、一息付いたおかげじゃの」
「じゃ、つぎは神社だよ行こう」
ベンチに座っているマオが手を差し出す、ユウが手を取りマオが立つのを助けてあげて
一緒に歩きだす
とりあえず現状書き溜めたのはここまでです
投稿は不定期なのですいませんです。