表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
化学修士の僕が異世界で錬金術を専攻した結果  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/39

読み書き学校

「さあ、出発しましょう。」


馬車に乗り、僕たちはセーミャを出発した。


「次の町はアシハルトです。ワクワクしますね!」

「アシハルトでは何が有名なんですか?」

「お金持ちが多い町というイメージです。観光とか産業はあんまり有名ではないんですけど、ご飯が美味しいですね。」


美味しいご飯か…楽しみだな。しかし観光にきたわけではないのだ。

僕はペンとノートを取り出した。


「良かったら、アシハルトに着くまで文字を教えてくれませんか?」

「もちろんです!」


ヘラはそういうと、僕のペンを取り、丁寧にも字を書き始めた。

こちらの文字には、漢字や片仮名に当たるようなものはなく、文章は全てアルファベットのような48文字の組み合わせで出来ていることが分かった。

話すこともできているし、あとは文字と音を対応させるだけだった為、すぐに覚えることができた。


「やっぱりナギ様は頭がいいですね。」

「そんなでもないよ。しかも勉強以外は全然だし…。そういえば、勉強苦手って言ってたけど、ここにも学校はあるんですか?」

「はい、小さい頃はみんな同じ学校に通って、読み書きとか計算を学びます。卒業すると、さらに専門的な知識を身に付けられる学校に行くか、職に就くかを選ぶんです。」

「へぇ、僕の世界とあまり変わらないですね。ヘラさんは卒業後、進学したんですか?」

「はい、魔法を専攻していました。私こう見えて、四属性と中級魔法が使えるんですよ!」

「四属性!?それってすごいじゃないですか。」

「いや、つい自慢しちゃったんですけど、それがそんなに珍しいことでもないんですよ…5人に1人くらいは使えるんです…」


驚き損である。


「で、でも、5人に1人でも凄いですよ!僕なんか一属性も使えないし…」

「そっちの方が珍しいですよ!」


ヘラがクスクスと笑った。

ヘラも言い返すようになってきたな…


「うう…いいです、僕には錬金術があるので。勉強するから邪魔しないでくださいーだ。」


僕はヘラに買ってもらった錬金術の専門書を手に取り、ヘラに背中を向けた。


「わああナギ様、すみません!邪魔しないようにするので、こっち向いてください。一緒に勉強しましょう!」


…かわいい。

僕は仕方なくヘラの方を向き、二人で読み進めることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ