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異世界へ

目が覚めると、僕は見覚えの無い部屋に寝ていた。


「知らない天井だぁ…」


一度は言ってみたかった台詞が言えて満足ではあるが、ここはどこだろうか。昨日の記憶を辿ってみても、大したヒントは見つからなかった。


「あー、そういえば定期テストが終わって、友達とみんなで近くの居酒屋で打ち上げして…」


お酒のせいだろうか、それ以上のことが思い出せない。なんだか頭もいたいような気がする…二日酔いかな…


「あの、大丈夫ですか?」


突然話しかけられ、驚きながら顔をあげると、そこにはこれまた見覚えの無い美女が立っていた。

(えっ、金髪…てか外国人じゃん…)

声に出てたか出ていないか、そんなことを思いながら、思わず質問に質問を返してしまった。


「え、日本語分かるんですか?」


大学の研究室にも留学生が何人かいた。アジア圏からの留学生には日本語が堪能な人もちらほらいるが、日本語が分かるタイプの北欧美女を僕は見たことがない。


「えーっと、にほんご?はちょっと分からないんですけど…えーっと…」


美女が親切に声をかけてくれたのに、完全に困らせてしまったみたいだ。ごめんなさい。


「あ、えーっと、大丈夫です。すみません…」

「痛むところはありまんか?昨晩、道で倒れていたので、介抱していたのですが…」

「えっ、あ、すみません!それはとんだご迷惑を…あの…ありがとうございます…」


ぎこちない会話である。そもそも理系の僕は女の子と接する機会がほとんど無い。女性との会話をスマートに切り返せない。死にたい。いやそんなことより倒れたのか。久しぶりの飲み会だからって羽目を外しすぎたようだ。人様に迷惑までかけてしまって…


「あの、それで…ここはどこなんでしょうか?」


目覚めたときから気になっていた疑問をようやくぶつけてみる。


「アマルガの東の外れの、私の家です。丁度使っていない部屋がありましたので、勇者様に使って頂きたく…」


アマルガ?勇者?女の子の家??僕はまだ夢の中にいるのか?


「まってまって、アマルガってなんです?」

「えっ…アマルガは工業と錬金術で有名な町のことですよ。勇者様はセーミャからアマルガへ向かう道の途中でたおれていらっしゃいました。もしや頭を強く打たれたのではないですか…?」


説明を聞いても全然分からない。


「ありがとう、ごめん、あと勇者ってなんですかね?」

「勇者様は勇者様ですよ。我々の救世主です。見た目ですぐに分かりましたよ。まるで別世界から来たかのような、奇妙な服をお召しになっていたので。」


あー、これあれだ。まだ夢の中にいるんだ。しかもありきたりに異世界に転生してやんの。めっちゃ恥ずかしい。まぁ初めて解析夢を見たことだし、ここは少し乗っかってみよう。


「あー、そうです。いかにも私が勇者です。よく分かりましたね~」

「お告げがあったんです。近い内に、勇者様が現れると。本当に来てくれたんですね!本当に本当にありがとうございます!」


随分と期待されているみたいだ…

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