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第二章第十七話 姫様達のお家来訪

第二章第十七話 姫様達のお家来訪



 仕方なく姫様達を連れ転移した。着いた途端に目に入ったのは大量の収穫物。貯蔵庫から溢れ出て、そこら辺にうず高く積まれている。


 よく収穫したな~。もう農場の方も収穫が始まってるようだ。農作物の山の蔭からミヤがひょこっと顔を出す。


「サラ~。お帰り~。僕たち頑張ったよ。見て見てこの収穫・・・だれ?」


「みんなはどうしたの?」


「氷室の拡張だよ。スイカはどうしても入れとかないとだめだから。で、だれ?」


 完全にロックオンだ。誤魔化せそうにない。


「し、紹介するから。皆も呼んで来てくれる?」


 ミヤが貯蔵庫に消えて暫くしてぞろぞろと皆が出てきた。なんとなく沈黙が痛いが、お家に入って一息つこう。落ち着くんだ俺、何も悪くない。何も悪くない。


 お家に移動しようとしたけど姫様方が着いて来ない。振り返ってみると、ポカンとした感じで世界樹を見上げたまま固まっている。


 ああ、そう言えば俺達も初めて見た時はあんな感じだったなと思いだす。今でこそ見慣れているけど結構荘厳な雰囲気なんだよな。


 なんか神聖不可侵な聖域みたいで空から天使とか降ってくるんじゃないかと思うくらいだ。久しぶりに世界樹を見上げて改めて思う。


「姫様方。取り敢えず落ち着きましょう。いきなり転移して目の前にこれがあるとビックリしますよね。俺らが来たときは、まだ転移魔法使えなかったので徐々に景色が変わってきて、森を抜けて草原になり薬草やら花が咲く通りを抜けてこれがドーンって感じだったね」


 漸く再起動した姫様方達、世界樹を見上げながら着いて来る。その後ろからジトーっとした視線が突き刺さる。


 い、痛い。視線がこんなに痛いとは思わなかった。まさかの女連れで戻ってくるとは思わなかったのだろう。うん。俺も思わなかったよ。


「してどこにお屋敷があるのじゃ? ・・・まさかこれか? 家畜小屋じゃないのか?」


「・・・さすがに想定外ですわぁ~。ここに泊まるのですかぁ~?」


「ふふふ。私は大丈夫であります。兵舎より大分落ちますが、寝起きをした事もありますし野営訓練も受けました」


 なんかもう色々言ってくれちゃってるけど、仕方ないよな。帝城に住んでたんだもん。家畜小屋に見えるよそりゃ~。


「すいません。姫様方。自力で作った家なので、このくらいしか出来ませんでした」


「あ、うん。そうじゃな。自作じゃものな」


 どうにか納得してもらって家の中に入る。気を利かせてくれたマイヤがお茶の用意とパンを用意してくれる。


 ほんのりバターと甘い香りがする。バターを練り込んで砂糖も入れたんだな。軽食用か。凄くいい匂いだ。これお菓子の原点じゃないかな。


「・・・えへ。ただいま。みんな頑張ってくれたみたいだね。ありがとう」


「ええ。私達は頑張りましたよ。サラも違う感じに頑張ったのでしょうか?」


 ぐはぁ~。アンジュの言葉が刺さる、刺さる。不可抗力なんだよ~。一応無礼講と言うことで紹介を始めちゃいます。


「え、え~と。紹介していいかな。俺もさっき会ったばかりなんだけど。剣の姫ことティア・ルッケンバウム姫様。第8皇女様です。それでこちらが聖女ことグリンダ・バウム姫様。バウム公爵家第一公女様です。そして戦闘メイド隊所属のアイダ・カエザル姫様。カエザル侯爵家の次女様です」


「ティアじゃ。よしなに」「グリンダですぅ~」「アイダであります」


「でこっちが僕のパーティーメンバーでマイヤ、ヤルルーシカ、ミヤ、リュディー、アンジュだよ」


「マイヤだ」「ヤルルーシカです」「僕はミヤだよ」「リュディーって言われてるよ。ホントは違うんだけど」「アンジュと言います」


・・・・・・。どうしろと。困ったな。婚約者候補とか説明するのかな。せっかく皆とキッスまで来たのに。


「お姫様達のことはまずは置いておこうか。首尾はどうなったんだ?」


 ナイスマイヤ! 助かるよ。


「ああ、帝都まで行って色々献上してきた。作物なんかも帝城でも欲しいってことになった。大人気だよ。陛下を始め重臣方も唸ってたよ。それで男爵になっちゃった。人が増えたら子爵になるのも決定しちゃった。父様は伯爵だって」


「そうか。首尾は上々だったんだな。では早速これらの作物はシュナイダー卿の所に卸すことで良いんだな。まだまだ収穫は上がるぞ。どんどん卸していかないと置き場がない」


「うん。それで良いよ。ああ、マジックバッグにお土産とかいろいろ入ってるから、入れ替えて詰め直そう」


 ここで姫様が話の穂先を見つけようとして会話に加わって来る。


「旦那様よ、良いお茶をお飲みじゃな。これに柑橘系の実の汁を垂らすとブルーに色が変わるのをご存知であろうか?」


「別名をブルーティアと言う珍しいお茶ですよぉ~。旦那様」


「「「「旦那様!?」」」


「いやいやいや。い、今、説明する。うん。説明大事。ちゃんと聞こうね。今回の件で男爵に陞爵したから降嫁の条件が揃っちゃったらしいんだよ。それでね。ほら父様が前に言ってたじゃないか。あれが現実になっちゃったんだ。それで、また面倒なことに皇族も一枚岩じゃなくって派閥があるらしいんだ。それぞれの派閥から婚約者候補が選ばれちゃってね。今に至るんだよ」


 一気にその場の空気が冷えたので慌てて説明する事になった。わざとやってるんじゃないだろうな? さらにアイダ姫が爆弾を投げ込む。


「私達はここに来てしまったので既に降嫁確定であります。サラ殿に傷物にされたと言う理由であります。これは事実無根でも世間の目がそうなると言うことであります。よって婚約者候補ではなく既に妃確定であります。まさか捨てたりしませんよね?」


「な、妃~。三人もお妃さんがいるの! そんなの聞いてないよ。サラ。僕たちは側室になるってのは聞いてるけど。お妃さんは一人だと思っていたよ。僕たちだけじゃ足らないの!?」


「ま、待って待って。俺も知らなかったんだよ。もうどっぷり策謀が始まっててどうにもならなかったんだって」


「あら~。サラはロリコンもいける口ですか? 三人のうちお二方はまだ幼い様ですけど」


「ははは。ヤルルーシカ、そんな訳な、ないよ? まだ手も握ってないから」


 ロリもなにも一つしか違わないよ。俺だってこの間成人したばかりなんだから。ってそんなことこの場じゃ言えないけど。


「あれぇ~。転移するとき握りましたよぉ?」


「うわぁ。そ、それは、・・・握ったね。ごめん訂正する。手は握ったけど転移だから。ノーカウントでしょ?」


「ふふふ。皆そのくらいにしておけ。もう十分だろう。我々とは身分が違うんだ。側室になることは始めから決まっていたから、なんら含むところはない。安心しろサラ」


「そ、そう? 側室決まってたっけ? そうだね。キッスしちゃったもんね」


 何やら姫様方の頭にハテナマークが浮かんでるような感じになっている。端の方に女性陣が固まりごにょごにょやりだした。


 最近こういうこと多くなってきたな~。でも触らぬ神に祟り無って言うから関わらないけどね。特に今は分が悪い。


「キッスとな? それの何が問題なのじゃ? なぜ側室確定でキッスが出てくるのじゃ?」


「はっはは、サラが奥手でな~。どうも知識とかいろいろ足りてない様なんだ。やっと第一段階突破したところなんだ。姫さん達も苦労するぞ」


「ああ、そう言うことですかぁ~。女は早いですからねぇ~。房中術も既に習っておりますしぃ~。これはぁ~早めに手を打たないとぉ~ですねぇ~」


 何やら不穏な空気が流れて来たので話題を転換してみる。


「ああ、そうだ。このパン、大森林で採れた小麦を使ってるんだ。姫様方も良かったら食べてみて。凄く美味しいよ」


「ほぉ~。これが父上様に献上したと言う小麦のパンじゃな。どれどれ味見といこうかの。んぐ。なっ、なんじゃこれは!? 凄いの! こんなの帝都でも、いや皇宮でもないのじゃ。グリンダ、アイダ食してみよ」


「いや、違うみたいだね。献上したのは普通のパンだよ。これは軽食用にバターとか砂糖も練り込んであるみたいだ。どちらかと言うとお菓子に近いんじゃないかな。これ誰が工夫したの? 凄いね」


「私ですわ。確か実家のお菓子がこんな作り方だったと思いまして」


 そうか。ヤルルーシカならクッキーぐらい食べててもおかしくないや。どうやらうろ覚えの知識を混ぜ込んだみたいだ。


「ふゎ~。凄いですぅ~」「はっ! ビックリであります」


 うん。もうみんなは驚いちゃってるから姫さん達の反応もスルーでいいや。突っ込むと長いからな。逆にみんながまだまだあるぞ~ってな悪い顔してる。


 おや? ミヤが静かだと思ったら、果物の汁をしぼってる。ああ、さっきティア様がおっしゃってたのを試してるんだな。


「みてみて、綺麗なブルーになった。本当にブルーになったよ。随分このお茶飲んでるけど初めて知ったよ。きれいだな~。ますますこのお茶気にいっちゃったよ」


「リュディーもやるよ~。・・・わーい。なった、なったよサラ。真っ青だ。すごいねー」


 お茶だけは良い物を持って来てるんだよ。母様の秘蔵の品をね。ちゃんと金貨を置いて来たから怒られないどころか色々さらに仕入れてくれるだろう。


「さっきから気になっておりましたが、彼女はその・・・」


「ああ、アイダ姫、彼女はダークエルフですが、彼女自身は何の罪の犯しておりません。そのことはご承知して下さい。一応彼女も帝国騎士の称号持ちですよ」


「そう言うことですか。帝国法でもダークエルフだからと言って罪に問われることは有りません。了解しました」


 ふむ。流石は良家の子女あっさり納得してくれた。外見で偏見を持たないように教育されてる賜物だね。


「今日はもう遅くなっちゃったから食事にして終わりにしよう。姫さん達のために大森林産の材料で行こうか」


 姫様達の喰いっぷりときたらまあ、淑女としてはありうべからざる醜態だな。でも見なかったことにしてあげよう。この世界では存在していない美味さだもんね。


 前世の記憶で美食がもてはやされていたから俺はそこまで驚かないけど、この世界の食べ物と比べたら全然違うものな。


 まず小麦粉、製粉自体がお粗末だからものすごく変わるよ。あと栄養価とか糖度が違うんだろうな。素材自体が別物と言っていいほど違う。あれだけ食べてくれれば作った方はうれしいな。


 高貴な姫さんがガッツクくらいだから、よっぽど美味かったんだな。まあ、脂だらけになっちゃって肉もかぶり付きだったな。軽く塩胡椒をしたワイルドボアの肉にガーリックソース、堪らん。


「さて、食事も終わったろう。風呂にするか。サラお湯入れてくれ」


「今日はもう遅いから明日で良いんじゃないかな」


「そうも如何だろう。姫さん達は脂まみれだぞ」


 仕方なし。魔法でお湯を汲んで来ることにする。もう慣れたからサクッと汲めるようにはなったんだけどね。その後が問題なんだよね。しょうがない頼んでみるか。


「出来たよ~。悪いんだけどさ。姫さん達の面倒見てやってくれないかな。おそらく自分で服も脱げないと思うから。ましてやお風呂なんて全然無理だと思う」


「おいおい。そんなんで大森林まで来たのか? 皇族ってのは随分命知らずなんだな。それとも皇族だからなのか?」


「まあ、皇族の使命感だろうね。正直凄い根性だと思うよ。今日会ったばかりの俺に着替えから風呂の世話までお願いしますって言ってまで付いて来るんだから」


「ふぃ~。そりゃすごいね。僕だったらとても恥ずかしくて言えないよ」


 ヤルルーシカが最近積極的に俺を風呂に入れようとしてくる。なんでだ~。


「では皆で一緒に入ってしまいましょうか。その方が手間がなくて良いでしょうから。サラ、行きますよ。逃げようとしてもだめですよ」


 アイダ姫は自分のことはどうにか出来る様だ。きっと軍で鍛えられたんだな。グリンダ姫は鎧は自分で脱げないけど洋服は何とかなりそうだ。こっちは教会で鍛えられたのかな? ティア姫は・・・無理ですね。当然の様に俺も剥かれて拉致された。


「サラ殿も一緒に入るのですかぁ~!?」


 グリンダ姫がビックリした様に拉致される俺を見て叫ぶ。そこにアンジュがさも当然の様に一緒である事を告げ、さらに姫様達の逃げ道までふさいで確認する。


「ええ。一人だけ別にするのも面倒でしょう。なので最初から一緒でしたね。お妃さんになるのですから平気ですよね?」


「い、え、あ、う、そうですねぇ~。ちょっと心の準備が出来ていませんでしたが、も、問題ないですねぇ~」


「だ・か・ら別々にしようって言ってるじゃん。いくらなんでも姫さん達にはハードル高いって」


「元々サラが面倒みるつもりだったのだろう? 問題ないじゃないか」


「うぅぅ~~。そこは皆に頼むつもりだったんだよ。分かったよ。降参です。俺は端っこで自分のことはするからお任せします」


「だめだ。お前はすぐ手を抜くからちゃんと洗えてない。姫さん3人にサラ、こっちは5人、問題ない。ふむ。姫さん達サラを捕まえててくれるか?」


「ちょ、ちょっとなに言ってるの! アイダ姫! 背中にあ、当たってます。いやいや、待って」


「姫様方。殿方のは初めて見ますよね? これはその内、お世話になるところだから念入りに綺麗にします。こうしてこうですねここに汚れが溜りやすいのでこうですね」


「いや、やめてやめてやめてヤルルーシカ。それ以上はだめ」


「ほ、ほう。何やら形が変わった様であります。問題ないのでありますか? どうも苦しそうでありますが」


「ひっひっひ。アイダ姫、なかなか鋭いね。そうだよ。こうなると苦しいんだ。だ・か・らこうしてあげるんだよ」


「ミ、ミヤ! うそだろ! だめ~~~」


 はあ、はあ、はあ。危なかった。もう少しでとんでもないことになるところだった。ヤルルーシカの助けが入らなかったらと思うと。


 コラ! ミヤ。いじめちゃだめでしょって怒ってくれた。まさかの暴挙! 今後は気をつけねば。


 俺が洗われてる間姫様達も洗われていた。今は他のみんなが自分を洗っている。俺と姫様達は先に湯船に浸かって寛いでいる最中だ。


「ほわぁ~。気持ちいですねぇ~。やはり湯浴みは良いです。木の湯船は初めてですわぁ~」


「うむ。帝城に有るのは大理石じゃった。これもなかなか香りといい、風情といいよいな」


「うちは蒸気でありました。湯を張るのはたまに行っておりましたが、蒸気の方が手軽でありましたので」


 お風呂は手間や燃料など非常にかかるので木っ端貴族程度ではそうそう入る機会もないが、さすがに皇族ともなるとお風呂に入っていたようでそれほど驚かない。


 レモングラスを入れてあげたら、おお、良い香りじゃな。花の香りなんぞは入れるが、果物は思いつかなんだな。なんていって誉められた。


 何の恥じらいもなく一緒に入っているのは、実際皇族達は侍女やら何やらに裸をさらすのはいつものことなので裸にそれほど羞恥心がないことが要因だ。


 唯一殿方との入浴というのは経験もなく貞操観念を植え付けられているので困惑していたことくらいだ。


 しかし、弟たちと水浴びをしたと思えばどうと言うことはないのじゃ。なんておっしゃって今に至る。何分まだまだ成長過程にある姫様なので俺もそれほど気にならない。


 今までが恐ろしく凄い事になっていたので近所の悪ガキ達と川に飛び込んでいた頃と心境は変わらない。


 ん? 皆も洗い終わった様だな。俺や姫様二人にミヤは抱えられてしまう。流石に人数が多くなったので狭くなってきた。マイヤに抱えられたティア殿下が胸部装甲に頭を埋めながらのたまった。


「むぅ~。なんじゃこのフカフカは。同じ生き物とは思えん。何を喰えばこの様になるのじゃ」


「これは、皇族に対する挑戦状でしょうぉ~」


 ヤルルーシカに抱えられたグリンダ姫が同調する。


「そうでしょうか? あまり気になりませんが、被害妄想ではありませんか?」


 結構なボリュームを持つアイダ姫がしれっと怖い事を言う。


「くっ。アイダの裏切り者ぉ~。もいでやるぅ~」


「そんなことより、ティア様、グリンダ様帝城内の力関係や勢力図などここの者達にも説明しておいた方がよろしいのではありませんか? 私達が動いた結果、無関係ではいられません。今後どうなるにせよ巻き込まれた時の対処は必要でしょう」


「そうじゃな。私もそれほど詳しい訳じゃないが話して置くかの。教会方面はグリンダ補足するのじゃ。軍関係はアイダじゃな」


 ティア様が語った所、最大派閥は、現帝室が率いる内務閥の穏健派。これには皇族としてグリンダやアイダ姫も一部かぶっている。貴族家などの謀反ともなれば皇族としてまとまるという程度だ。


 実際にはグリンダ姫は教会派閥に属するらしい。教会派閥の恐ろしい所は、帝国だけにとどまっていない点だ。


 教会の力を背景にした外務閥でグリンダ姫様の父君が領袖であるらしい。革新派でもある軍部を主軸にした躍進派がアイダ姫を擁立して来ている。


 現帝室の穏健派は、現状維持を目指しており、波風を好まない、教会を含む革新派は、まあ現帝室から自分に皇帝位を変えたいらしい。


 かと言って国内の乱れまでは望んでいない。最小派閥が軍部の躍進派。他国に攻め込みたいんだな。当然自分らが手柄を立てたいと。


 一応父上と俺も? 軍務閥なのでこれに入ると思う。自覚はなかったけど。


 ここで問題なのは軍務閥の中でも浮いている父様と俺を取り込みたいと言うところだろう。今まで捨て置かれていたけどね。


 南部の開拓および大森林攻略によって国内生産が上昇し、産品による輸出額の増加で内務と外務が権益を争う。


元々軍務閥である父様と俺を横取りされそうで焦っていると言うところかな。これが帝室内の争い。


 さらに貴族家の利権やら思惑が絡んで来るとややこしくなる。まだまだ貴族家の独立色も強く、あっさり寝返ったりする可能性もある。


 さらに聖王国と神王国、軍国や海洋国家などの外国勢の四枠もあると言うことらしい。え~と、全然分からないや。俺ってまだ村レベルの能力しかないんだから。作物作ってればいいか。


 ではのぼせないうちに上がろうか。明日もあるから全開放はまたにしようよ。しぶしぶ降りてきたミヤとアンジュ、リュディー。さて寝る段になって困った。


 寝具をそれほど用意していないし、部屋も一つしかない。いわゆる雑魚寝で過ごして来たので、姫様達が来てどうしようかとなった。


「ムフ~。問題なしじゃ。これぞ冒険であろう。雑魚寝という物は初めての体験じゃ」


「うふふぅ~。皆で一緒に寝るのですかぁ~。おもしろそうでわぁ~。どうするのでしょうぉ~」


 もうこうなると修学旅行に来た子どもと変わらないな。お泊まり自体が楽しいらしい。


 まずは俺たちが思い思いの場所に落ち着くのを見て、遠慮も何もなくドカドカとティア姫様が割り込んでくるとグリンダ姫様もアイダ姫様も割り込むものと認識したのか適当な場所で落ち着く。


 この分なら直ぐに皆に馴染むだろう。実際には姫様方も不安でいっぱいだろうし、受け入れ側のメンバーだってどう対応していいか分からないから不安だろうと思う。


 俺だって正直どうしていいか分からないんだ。いきなり雲上人が現れて妃だの何のって言われても実感湧かないよ。


 でも俺が皆の間に入って橋渡しをするしかないんだよね。がんばって行こう。今日はもう眠いから魔法の勉強はなしにして寝よう。

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