キョウヤ 異世界に転生する
「くッ!……ここは何処だ?」
見渡す限り見えるのは、木。
つまりここは、森だと言う事が分かる。
「可笑しいな……。俺は自分の部屋の寝室で寝ていたはずだ」
だが今、俺は誰がどう見ても分かるように外に居る。
「どういう事だ?ひょっとして、誰かに誘拐でもされて連れてこられたのか!?」
しかし、その言葉に否定の言葉を掛けるように一枚の手紙が空から降ってきた。
「…ん?何だこれ」
俺は、その手紙を掴み、封を開けてみる。
『やあ、こんにちは【水谷強哉】君。目が覚めてから、色々と困惑していることだろう。だが、まず最初に言わせてほしい、すまなかった。
君がいる場所は地球ではない。『異世界ゲディルシア』それが今、強哉君のいる世界の名前だ。
強哉君はある神の死滅による巻き添えに会い、死んでしまった。だが、我々のせいで死なせてしまったのに、見過ごすのは躊躇われる。
そこで我々が思いついたのが、強哉君を異世界に転生させることだった――――』
そこまで読んだ所で、俺は状況を整理するために手紙を読むのをやめた。
「……マジか。俺が寝ているときに神の死滅なんて大事件があったのか」
正直今の俺に、これを信じないという考えはなかった。
……と言うか、この状況で信じないということは無理だろう。
「仕方ない。この世界で生きるためにも手紙の続きを読むか」
『―———だが、残念な事に強哉君を元の世界に戻すことは出来なくなってしまった。
詳しい説明は長くなるのでしないが、すまなかった。
だがせめて異世界の強哉君には不幸なことに合わないようにするために、細やかな贈り物をすることにした。…ちなみに、内容は秘密だ。
後で『ステータス』と念じ、確認してほしい。
――――運命神 ウラノスより』
「…地球に戻れないことは大体想像がついていたが、特に思い入れもなかったしな。…彼女も一回も居たことなかったし…」
実際、地球での俺は学力も普通で、どちらかというとデブの方に括られていた。
更に、そのせいでイジメにも遭い、若干引き籠りがちになっていた。
そのため、彼女なんて居るはずもない。
「うっ。なんか言ってて傷ついてきたぞ」
と、ともかく、手紙に書いてあった『ステータス』についての確認をするとしよう。
「えーと。確か念じろって書いてあったよな――――うわっ!?」
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名前 キョウヤ
種族 人族
LV 1
HP50/50
MP125/125
筋力 20
魔攻 5
耐久 28
敏捷 26
器用 8
幸運 ERROR
スキル
【無限ガチャLV1】
【MP増加LV1】
【HP増加LV1】
【身体能力強化LV1】
【千里眼LV1】
【鑑定LV5】
【異世界言語】
魔法
【風魔法LV1】
【火魔法LV1】
【生活魔法LV10】
【魔力操作LV10】
称号
【異世界人】
加護
【運命神の加護】
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「これが俺のステータスか……」
期待はしていなかったが、結構弱いな。
まぁ、誰かと比べたことないから分からないが…。
だが、幸運の数値に関していえばチートだな。『ERROR』って事は、鑑定のレベルが足りないってことなのか?
「その辺に関してはまだ分からないから、後々調べてみようかな」
次回作【キョウヤ ガチャを体験する(仮)】
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