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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

おっぱいから始まる恋?

作者: ちゃめ

「南さん!おっぱいを揉ませてくださいっ!」



「…優子。頭、大丈夫?」



もうすぐ夏休みの7月、期末テストという1学期のラスボスを倒すために、私は幼馴染の南ちゃんの家でお勉強をしています。


南ちゃんはとてもとても頭が良くて、運動神経抜群で、顔はどっかの妖精みたいに可愛くて、腰の高さまで伸ばした綺麗な黒髪はサラサラでいい匂いがして……とにかく完璧な美少女なんです!



「ちょっとだけ、ちょっとだけでいいから!」



「なんで優子に胸揉まれなきゃいけないんだよ」



南はケチだなぁ。ちょっとぐらいいいのに。


そもそもね、目の前にこんなに柔らかそうなおっぱいがあるのに揉みたくならない人がいますかって?いや、いるに決まってる!



「そんなことばっか言ってるから彼氏できないんだよ」



む…それは心外。こんなこと南にしか言わないし。ていうか、彼氏とか作る気ない!なんたって私、南一筋だもん!


……まぁ、こんなこと南には絶対言わないけど。



「南だって彼氏いたことないじゃん」



「でも好きな人はいるよ?」



え、ちょっと待ってそんなの初めて聞いた!しかもめっちゃサラッと言うじゃん!なんで無表情でそんな大事なこと言えちゃうの!?


私は南にも好きな人がいるっていう事にびっくりした。南は可愛いからきっとその恋を叶えるのだろう。それが、羨ましくて……でも、なんか少しショックだった。


南はやっぱり、すごくモテる。これでもかってくらいモテる。学校の靴箱にラブレターが入ってるなんて当たり前。だからきっと雑誌に載っててもおかしくないくらいイケメンな人と付き合って、デートして、キスをして、それ以上考えると目から何か出てきそうだからやめた。



「……告白、しないの?」



こんなこと聞くけど、本当はして欲しくない。南が私じゃない誰かと恋人になって欲しくない。



「そういう優子はしないの?」



出来たらとっくにやってるよ!



「私のことは今はどうでもいいしゃん。そんなことする勇気ないし」



南に告白なんて出来ない。もし、私が南に告白したら、たぶん今の関係は崩れるだろう。それくらいなら親友で、幼馴染の今の関係でいい。……あれ?



「優子がしないなら私もしない」



私が南に好きな人いるって話したことあったっけ?



「ていうか、私に好きな人がいるってなんで知ってるの?」



「そのくらい分かるよ。何年一緒にいたと思ってるの」



確かに南とは幼稚園から高校生になった今に至るまでずっと一緒にいた。けど南に好きな人がいるなんて気づかなかったし。



「優子の好きな人って私だよね?」



………え?



「ちょ、え?な、な、何言ってるんでしゅか!?」



「告白しないの?私に」



さっきから南が何を言ってるのか分からない。何で私が南のこと好きってバレてるの?



「しないの?」



なんで南はこんなに私に告白させようとしてくるの?

しかも相変わらずそんないつも通りの無表情で。はてなマークが頭のなかで大量生産されてる。



………いいよ。するよ!告白!



「……好き、です


南のことが好きです!大好きですっ!優しいところとか、可愛いところとか、とにかく全部!全部大好きですっっ!」



言ったぜ。言ってやったぜ。多分私の顔、リンゴみたいに真っ赤っかだと思う。



でも、これで私の初恋は終わり。ここで南に振られて終わり。



それなのに、南の顔も真っ赤っか。なんで?



「私もだよ、優子」



聞き間違いだろうか?



「ごめんね、優子。どうしても優子から告白してほしくってこんな無理やり言わせちゃった」



「でも、ずっと待ってたんだよ?小学生の時から。私だって優子のこと大好きなんだもん」



南に好きって言われて、嬉しくて涙が出てきた。


まず、そんなの知らなかった。しかも私が南のこと好きになったの中学生の時だし。



「……でもやっぱ恥ずかしいよ」



「ごめんって、優子。お詫びってわけじゃないけどさ……」



「おっぱい揉む?」



「………うん」



なんか変態みたいだけど、まあいいや。


そっと南の胸を触ると、心臓の張り裂けそうなくらい大きな音が聞こえてきた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 告白出来ないのにいきなり「おっぱい揉ませて」ですか!恋する乙女は不思議ですね。 ほのぼのした日常からの始まり、とってもいいです。 次作品も楽しみにしてます。
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