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第5話 力と鎖

冷酷な少女の声は二階にいる亘、剛、和田のチームのところにまで聞こえた。

いや、建物全体に聞こえていたのだろう。

亘は少し立ち止まりメガネを一指し指手で上に上げるとまた何事もなかったように歩き出した。

その後に剛と和田が続く。

みんな怖いんだ、しかし怖がっていても何もできない。

亘の背中はそう語るようだった。

二階は軍の施設みたいになっている。

武器などの道具は置いていなかったが会議室、いろいろな薬品がある部屋、小さな野戦病院みたいなところもあった。

軍の設備としては完璧なとこだ。

しかしそれ相応に罠もたくさん仕掛けてある可能性もある。

亘たちは慎重に行動をしていた。

扉を開けたらすぐその場を離れ、近くのものを部屋に投げ込み反応がないのを見て部屋にはいる。

すべて亘が考えたことだが、的確に罠を見抜くことができた。

「この部屋はまだ見てないよな」

亘はそういい扉を開けて瞬時に避ける。

反応なし、罠はないようだ。

次に近くにある椅子を部屋に投げ込む。

すると壁のいたるところからチェーンソーが上下に動きだした。

おそらく音を感知して動くようになっているのだろう。

「おい、あれ見ろよ」

和田が指差した先にはあからさまに怪しい箱がおいてあった。

「確かにアレは怪しすぎる。でも罠である可能性もある。」

亘は的確なとこをつく。

「でも見た感じこの部屋には壁から出るチェーンソーしかない、音をたてないようにいけば取り出せるかもしれない」

そう亘はいうが行く気配はない。

そしたらいきなり剛が

「僕だけで行きます。三人も入ると音が出る可能性が高いですから」

「ああ、そうしてくれるとありがたい」

亘は敬意を持って言う。

すぐに剛は部屋に入っていった。

静かに足音を立てないようにゆっくりと・・・・

もう箱の近くまで来ていた。

━あとちょっと、あとちょっと・・・・


ガシャ


突然剛の手首を鎖が巻きつく。

それに反応してチェーンソーが動き出した。

チェーンソーは剛の足元、手首、首筋の近くにありゆっくりとだが確実に近づいている。

「待ってろ、今助けるから」

和田はそう言い部屋の中に入ろうとする。

しかし、亘が和田の腕をつかみそれを止める。

「ダメだ、お前も死にたいのか!!!」

けたたましい怒声だった。

しかし、そんなこともおかまいなしに部屋から剛の声が聞こえる。

「大丈夫ですよ。」

とても落ち着いている。

次の瞬間、剛は思いっきり力をいれ鎖をバラバラにして箱を取り、すばやく部屋から出てきた。

「あ〜結構危なかったですね〜」

剛はのんびりとそんな事を言う。

そして、亘たちはただ呆然としていた。

「剛くん、す、すごい力だ。ホントに柔道とかしかやっていなかったのか?」

亘の突然の質問に剛はキョトンとしていた。

「たぶんそうだと思います。」

それを聞き亘はみんな記憶があまりないことを再認識した。

「とりあえず、その箱開けてみよう」

そうすると剛は箱のふたを開ける。

そのにあったのは一枚の紙と液体の入ったビンが三本・・・・・・







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