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第4話 探索

重い扉は開かれた。

みんな外に出るべきか迷っている。

一番初めに立ったのは亘だった。

「外に出なければ何も始まらない」

そう言うなり死体をまたぎ扉からでる。

亘が扉から出て、何もないのを確認してからみんな外に出た。

外はマンションみたいにドアがたくさん並べたれていた。

階段が両端と真ん中、合計三つあり階段の近くに六と書かれている。

上に行く階段はないのでおそらく六階建ての建物なのだろう。

みんなはバラバラになり勝手気儘に行動していた。

「また罠かなんかあるかも知れない、だから勝手に動かずにみんなここに集まってくれ」

相変わらず亘がみんなをまとめる。

そして、みんなその指示に従う。

「どうやらここは六階建ての建物みたいだ。それで、この人数で一回ずつ見ていくと時間が掛かるので三つの組に分かれたい思う。」

みなは少し不安そうだ。

そりゃあ人数が少なくなればみんな不安だろうけど、それだ一番合理的であることもわかっているから、反論することはできな。

「チームはオレが決める。まずそこの仲のよい三人でこの階と一つ下の階を頼む。」

そういわれて指差されたのは秀たちだった。

「それで、オレは浅野剛君と和田さんと一番したの階を調べる。後の人は中部を探してくれ。

それで何かあったら連絡すること」

そういうと亘は剛と和田を連れて下に下りていった。

残った東郷と弥生もそのうちに下に下りていき秀たちだけになった。

「よし、それじゃ鍵でもさがすか?」

そういって雪の顔を見る。

緊張して顔がこわばっている。

仕方なく秀は一人で違う部屋に入ろうとした。

そしたらいきなり雪が

「開けちゃダメ」

と言い出した。

「何でだよ?」

当然のように聞く。

「なんてゆうか・・・その・・・そのドア開けるとなんか出てくるような気がするの」

「なんだよ、それ、じゃあどうすればいいんだよ」

「開けたらすぐに逃げれば大丈夫だと思う。」

なんかよくわからないけど秀は雪が言うとおりにドアを開けたら倒れるようにその場を離れた。

ドアを開けたとき秀の顔の横を何かが横ぎったのを感じた。

秀はすぐに立ちありそれがなんだったのかを調べた。

後ろの壁には針みたいにとがったものが刺さっていた。

━嘘だろ、ホントにオレたちを殺すきかよ

秀は内心ビビリまくった。

「と、と、とりあえず中にはいるぞ・・・・」

とか言って中に入る。

中は普通にベットが二台並べられているだけの普通の部屋だった。

特にもう罠はなさそうなのでここでしばらく作戦を立てることにした。




中部三、四階では東郷と弥生が歩いていた。

今いるのは四階だが六階とはまったく違い実験室みたいになっていた。

マンションのように規則正しくドアが並べられてるのではなく一つの広いスペースがありところどころに扉があるような感じになっている。

二人は沈黙していた。

「・・・・・東郷君だっけ?名前はなんていうの?」

沈黙に耐えられなくなり弥生が話しかける。

「真です。東郷真です。」

やはりそういう東郷は暗い顔をしていた。

「なんでそんなに暗い顔してるの?」

弥生は勇気をもってきいてみた。

東郷は黙り込んでしまった。

しばらく険悪な雰囲気になる。

そして、東郷は重い口をひらく。

「・・・・・・ぼく、人を殺したんです。よくわからないけど僕みんなに気味悪がられていてついカッとなって友達を殺したんです。」

弥生は聞いて後悔した気がした。

でも、ここは何とかして協力しなければ生きてはいけない、そんな気がして隠していた自分の記憶を語ることにした。

「私もね、たくさん人を殺してきたのよ」

東郷は愕然としていた。

弥生は話を続ける

「私、なんか軍みたいなところにいたの、そこでたくさんの人を殺してきた。そりゃあ人を殺すんだからいい気はしないよ。自己嫌悪に陥り死にたいとさえ思うことだってあったわ、でも必死に生きた。過去を振り払い生き抜いたわ。そうじゃないと人生楽しくないでしょ」

そう言って微笑みかける。

東郷の目には薄っすらと涙がたまっていた。

「弥生さん・・・・僕・・・・・生きます。過去は忘れてここから生きて出ますよ。」

そういうとテキパキと周りを探し始めた。

「ここには何もありませんね、次はあそこ調べてみましょう」

そういうと明らかに実験部屋みたいなところにむかっていく。

東郷は扉を開ける。


ブシュュュュュュュュュュュュ


思いっきり透明な液体が東郷の体全体に降り注ぐ。

弥生は慌てて近くによる。

「おい、大丈夫か?」

「大丈夫です。たぶん水ですよ」

そういい顔を覆う。そして顔にかかった水をぬぐう。

「あれ、なんだこれ」

東郷の手に何かついている。

どろどろした変なのが。

弥生はその物体を見てから、東郷の顔を見る。

「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」

東郷の顔はどろどろに溶けている。

本人は気づいていないようだが顔の皮は大半が溶けている。

そのうち腕の皮がはがれ落ち本人も異常な事態に気づく。

しかし、止まることなく東郷の皮膚は溶け肉が露出している。

体の内部も溶け出し腕が地面に落ちる。

そしてついに東郷はそのままトマトがつぶれるように倒れた。

弥生はその場を逃げ出した。


ギーガッガッ

東郷 真死亡しました。


またあの声が建物中に響きわたる。








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